あかんたれブルース

継続はチカラかな

コックローチの下世話丼



で、お昼なに食べたの?
「鰹のタタキと軟骨の唐揚げ」

というわけで、帰って一服してたら
幸子から電話があって高校時代の親友の
不義理を愚痴るのでした。
私のこと敬遠してるのかなあと・・・
なんかボーっとした人なんだそうです。

ま、そんなことないんじゃない。
ホントにボーっとしてる人なんだよと
慰めていましたら
そんなことはない彼女はこんないい人なんだと
その親友の哀れ噺を聞かされました。

その彼女、蚊由実ちゃんは高校を卒業すると
大阪の病院で働いたそうですが
友達が鳥取の人だったので鳥取弁になったという
なかなかやるなあの人です。
二十歳の頃にバセドウ病を患って手術
首にくっきりと深い傷跡が残ったそうな。
若い娘が背負うにはあまりにも過酷なものだった
がゆえにそれ以来、異性と距離をおくように
なってしまったといいます。
そんななかで彼女に親切なレントゲン技師の男
いつしか蚊由実はこの男を恋するようになった
といっても片思い。それが5年続いて
どういうわけか男のほうからアプローチ
二人はめでたく結ばれるのですが
男には妻子があっての不倫関係
さらに出てくる出てくる池の鯉のような
男の恋のお相手の女たち・・・
病院のナースを総なめ状態だ。
病的な女タラシだったようです。
この泥沼を断ち切ろうと
蚊由実はその病院を止めて、違う職場へ
しかしアパートの前で男がまっていた!
離してくれない離れられない
泥沼は底なし沼となったそうです。

ところが、男が突然病に倒れた。
急性の肝硬変だったみたいです。
もう助からないようで医者も見捨てたよう
その病室に男を見舞った蚊由実は
男から思わぬ頼まれごとを・・・
「実は株で穴をあけてしまった。
 家族には金を残してやりたい。
 300万ほど貸してくれないか
 家族には内緒だったんだ」

「そいで、おまいは貸したんな?」⇔幸子の絶叫

「だって死にかけとるんよ
 そんな状況で嫌とはいえんやろ~う」⇔蚊由実

それから男はあっけなくポックリ
貸した金は当然返ってはこない。
高卒のナースがコツコツ貯めた300万円だ
男が死んだことと返ってこない300万で
蚊由実ちゃん半狂乱!

ここまで聞いてわたしは爆笑してしまった。
しかしよくも金貸せなんていったね
この男。
そして残された遺族はどんだけお金残された
ものなのか?
これが浮世の普通の人たちなのか?
大笑いだった。君も笑え。
「なにがそんなに可笑しいの?」⇔幸子の戸惑い

それから蚊由実ちゃんはうつ病になったり
体調を崩して病気になったり大変だった
そうです。

わたしの笑いはまだとまらない。
大笑いだったよ。
わかるか幸子。

今日もおかしな噺、ありがとう。
しっかりしろよ。