あかんたれブルース

継続はチカラかな

今日のマッサン



今日の『マッサン』は熱かった(涙)
この朝ドラで一番感動させられた日でした。
それもこれも鴨居の大将、また株を上げたよね。

大河とか長編ドラマとか群像劇などは
ついつい主人公が狂言廻しを担う場合があります。
共演者脇役が主役を喰うというも
そんななかで生まれるのですが
鴨居の大将演じる堤真一
そのモデルサントリー寿屋の鳥居信治郎
見事でした。

「たかがドラマじゃないか」「美化しすぎ」

そうじゃない!

鴨居の大将がいった今日の言葉

たとえば、理想と現実
そのなかでも事業として経営者のあり方
あれはマジリアルな言葉だった。
マッサンは大将が指摘するように
学者(技術者)であって、まだ経営者じゃない。
その理想は独りよがりが強く理想を求めるがゆえに
愚直に描かれていました。でもそれでも
鴨居の大将はそれを信じてきたわけだ。
その理想を大将は全面否定はしてこなかった。
できるだけ歩み寄ろうとさえしていた。

鴨居の大将はマッサンを技術者としては
認めたけれど、経営者としては認めなかった。
そのことを理解させようと営業にまわして
北海道行きさえも認めたのに・・・本人は?
親心をなーんもわかってはいない(笑)
いつも自分のことばっかり。自分の理想のことばかり。
それでも、鴨居の大将は許してたものね。

でもさ
一人の人間がパーフェクトでなくとも
それぞれの役割があり、その能力を分担させて
プロジェクトは成功するものです。
三菱だってホンダだってどこだって
ワンマンといわれる企業にも黒子がいるものです。

理想を小ばかにする今の風潮ですが
事業には理想が必要なのですよね。
それがないと、やっていけない。
経営者鳥居信治郎の「やってみなはれ」は
関西実業がよく用いるチャレンジ精神の呪文だ。
いま、こういう経営者は少ない。

もうひとつ、
競合があってこそ発展するという思想
これはちょっと前まではよく先輩の大人の人に
聞かされたものでした。
若かった自分はそんなものかなと思ったけれど
ひとつの経済学の基本というか常識論みたいです。
キレイ事じゃないんだ。

それがいつのまにかライバルは潰せ
それも早いうちに潰しておけなんていう
漫画の台詞や思想が流布され横行してる。
実際そういうことをマコトシヤカニ訓示する
いい歳をした者も多いけど、色々な意味で
恥しいことだと思うよ。
見識を疑うね。


社会が萎縮して稚拙化している。

今日の『マッサン』に感動した人は多かった思う。
あれはドラマの絵空事じゃないんだ。
だから、その感動にケチつけるやつがいたら
相手にしないでいいからね。

それと、経営者として最も重要な仕事は
「後継者を育てる」ことです。
マッサンの退職は鴨居の大将には痛手だったでしょうが
息子英一郎を育てられたのは大きな収穫だったのでは
ないでしょうか。
だからあの10万円にもそういう思いが
あったんでしょうね。

そして日本を代表する洋酒メーカー
サントリーとニッカ
現実のなかにこそロマンとドラマはある。
そういうのがあってこそ、いやなければ
発展なんかしないんだ。