あかんたれブルース

継続はチカラかな

名優の試金石と狂気の手本帳



役者という生業において
名優といわれるプロフェッショナルであれば
様々な役柄をこなさないといけません。
悪役、ヒール、憎まれ役もそうで
たとえば、『ようこそ、わが家へ』の
竹中直人はまことに憎たらしい。
大河ドラマの後半の秀吉役のように
単なる色モノ役者じゃなく
それはそれで評価できるんじゃないかな。

Dr.倫太郎』の小日向文世も実に嫌らしい(笑)
あの独特な軽い演技が見事にはまっています。
『まれ』の偏屈なパティシエとは間逆ですね。

こういうのは役者としての潔さがあり、
高感度のぬるま湯にぐだぐだしてる
タレント役者とは腹の括り方が違うよなあ

嫌な役を演じた横綱三国連太郎でしょうか。
金子信雄とかよかった。
時代劇にもたくさんいましたねえ。
戸浦六宏なんていうツワモノもいたものだ。
画面に出てきただけでうちの母親は
みかん投げつけていたものです(笑)
ピラニア軍団なんかの比じゃあないよなあ

悪役だって俳優の頂点にたてば
ロレンス・オリビエとか
レクター博士アンソニー・ホプキンス
とかなるわけです。
脚本も影響するでしょうけどね。
単なるわかり易い悪役じゃなくて
偉大な悪役は役者冥利に尽きるのかも。

役者の力量が問われるわけだ。

さて、『Dr.倫太郎』のなかで
高畑淳子がとんでもない悪い母親を熱演してる。
難しい役どころで
高畑さんも暗中模索必死だそうです。
体当たりの熱演なわけだ。
そのぶん芝居がかってはいるのだけれど
こういった異常な人物自体が
芝居がかっているので
これはこれでアリかなと思ったりする。

何がそんなに可笑しいのか?
あの妙な笑い。
あれって・・そうこの間の酔っ払い女も
まったくそうだった。
罵倒しては笑う。
芝居がかっていたよね。
なにかにとり憑かれているというか
酔っているような(酒のせいだけじゃなく)

高畑さんはきっと役づくりに酒癖の悪い
性悪女を参考にしたのかもしれません。
それはあたらずとも
遠からず
なのかもしれない。