あかんたれブルース

継続はチカラかな

君よ憤怒の僕は雲子の河を渡る



没後一年と銘打って
BSで健さん特集みたいです。
君よ憤怒の河を渉れ』を観ました!
実は初めての鑑賞だったのだ。
感想はびっくりポンやった(汗)!
ニヤニヤしながら一人でテレビにツッコミ入れながら
実に楽しく拝見した。
展開がはやくてねえ、「あなたが好き」と
熊は出る馬は新宿を暴走する
セスナは飛ばす中野良子は美人なのかブスなのか
よくわからない。けれどもオッパイは出す。
といったように破天荒なスケールの大きな作品。
これが西村寿行
これが徳間だ!
最後は容疑者を射殺しちゃう
荒削りハードバイオレンスアクション大活劇だ。
おっと70年代の、としておかないと(汗)
この作品は中国で文化大革命後に
初めて公開された外国映画だったそうで
中国では大ヒットしたそうですが、
わかる気がする。
大雑把な中国人にはウケるだろうなあ(笑)

いやしかし正直面白かったですよ。
スカッとしたもんね。
面白かったいえばこの映画のBGMの音楽が
面白いというかなんといいましょうか。
♪だあやらだやらだあやらやら~
の渋い男のハミングは「エーゲ海の真珠」
もどきなんすね(苦笑)
それはまだ許せるとして、も、だ。
みょうな弦楽器の調べ・・・
これってどこかで、と
要は『第三の男』を意識して
アントン・カラスのチターもどきなんだ。
今日の午前中にドボルザークのことを触れるに際して
ちょっと確認で調べたら父親か祖父が
チターの名演奏者だったとかあった。
この楽器を奏でられる者は現在はいないはずです。
1976年昭和51年の日本にはいたんだね(笑)
しかしどう好意的にみても
ミスマッチだった。
そのミスマッチがまたいいんでしょうねえ。
ま、とにかく映画ファンだったら
話のネタに一度は観ておかないと
居酒屋映画談義の楽しいネタ話に欠けるってもんで
実にもったいない話です。
いままで観ていなかったって思うと
もったいないことしたなああと反省しています。

しかしときは1976年だよ。
当時の新宿の風景が懐かしいのなんのって。
あんな服着てたんだよなあ
まるで異国の異郷というか
そういうなかに自分も同化していたんだと。
新宿中央口からガード下をくぐって西口の小田急
ほらしょんべん横丁の
ほら仔犬を売っててよく立ち止まった
あの雑踏のなかのトンネルで発砲する警察
というか厳しい捜査網が敷かれる新宿で
もう30分ももたないというのに
中野良子は西口で待ってて指示する無鉄砲。
そこに二歳馬の大暴走で
その馬に乗って逃走するんだもんなああ
その後の新宿のホテルに逃げ込んだとき
あの馬たちはどこに繋いだものか・・・
きっと甲州街道をまっすぐに府中競馬場まで
やらせたんでしょうかね(笑)

そして最後の健さんと良子の会話
「あなたの旅はいつまで続くの」
「いつまで続くのかな」
「ついていってもいい」

決まった。

誰か俺の旅についてきてくれる
ヤツはいないものか・・・
「ぽぴ」
「JJ.はやく帰りなさい!」

しかし、中野良子って美人なのかブスなのか
結局ああいう小ブスに弱いんだろうなあ
とわかったぜ!

水曜日は『夜叉』です。
これ必見ですよ。
共演は魔性の小ブス田中裕子也。
健さん作品ではめずらしく
良子とならんでベッドシーンがありやす。