あかんたれブルース

継続はチカラかな

名美に出鼻をくじかれて

わたしの記憶が確かなら
石井隆との出会いは
『天使のはらわた 赤い教室』
石井隆脚本で監督は曾根中生
のはずなのですが、公開が1979年となっている。
おかしいなあ・・・
記憶違い?
そんなことはない。
その強烈なインパクトとヒロインの水原ゆう紀に惹かれて
あの赤いポスターを盗んだほどでした。
それは上京したときに持ってきて
その年の6月に千駄ヶ谷の寮の2階のトイレに貼った。
確かにこの手で
連絡がとれるのだったら
あの頃の寮友(会田さん、金場、成田君、坪井)に
確認してくれてもいい。
(私たちが千駄ヶ谷の寮にいたのは1977年の9月までだ)
しかしそうなるとわたしが観たのは
1977年か76年でなければならない。
この2年のズレはどういうことなんだろ?

そのストーリーも断片的ながら記憶に焼き付いていて
ネットレビューで確認しても同じなのだ。
レイプ、ブルーフィルム、白黒ショー
そして床下から誘拐された女子高生!
堕ちてゆくヒロイン
また、日活ロマンポルノ自体をそうたくさん
観ているわけでもなく
何かの作品と混同するとは思えないし
混同するような雑多な作品じゃない。
不朽の名作なのだ。

劇画家だった石井隆の脚本家としてのデビュー作でもあり
石井の「名美神話」を語るうえで
絶対に外せない作品であり
この世の神秘「愛の本質」を解き明かす重要な鍵でもある。

記憶違い?
実は飯田橋のくらら座かなんかで観たとか?
まさか。
1988年なら20歳で就職していたよ。
とにかく、上京して食中毒して悶絶した6月前後に
寮の便所にポスターを貼ったのだ!
主演水原ゆう紀ってあったし
オッパイの形の乳首の角度も焼き付いているもんね。

タイムスリップか?

石井隆のミューズ名美神話を書こうして
思わぬところでつまずいてしまった。
というか今の今までこの不思議に気付かなかった迂闊。

18歳の馬太郎はいったいどこをさまよって
この作品を観て感動して思い余って
夜中にポスターを盗んで走って逃げたのか