あかんたれブルース

継続はチカラかな

広島ドッグパークの顛末に天使をみる

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 谷崎潤一郎の作品に『春琴抄』ってありますね。

 昔、百恵ちゃんと三浦友和が何回か目のリニューアルで映画化もされた。古い話。
 先日、ガボさんがこの作品を取り上げ谷崎を絶賛してました。

 それとは別の話として、
 これは美しいヒロインが醜くなってしまって、その従者が己の目を潰して
 永遠の愛を誓うといったお話です。だったよね。

 で、少し異議があります。

 確かにその犠牲的な愛の行為といえば聞こえはいいが、
 佐吉(主人公)よ、お前の愛は容姿に左右されるのか!
 なぜ、百恵ちゃんの目になってやろうとせずに自分のことばかり優先させるのだ。

 谷崎の『春琴抄』には論語にある主従の関係の「愛」がベースにあります。
 それを踏まえて谷崎は問題提議しているのだと思う。
 これは従→主 の比率が若干高いのが特徴です。

 ま、これはネタっぽい突っ込みですが、
 昨年、広島のドッグパークが破綻してたくさんの犬が虐待を受けたニュースがありましたよね。
 中には眼球が飛び出したり、ストレスで毛がはげ落ちたり、すごく悲惨な映像。
 人間不信に陥ってしまった嘗ての愛玩動物たち。

 私は、こんな時に、可哀想だなと思って、安楽死させてあげればいいのにと、
 考えてしまう非道い人間です。

 数日後に、テレビの報道から沢山の貰い手が現れました。よかったよかった。
 その中で、あの眼球の飛び出した醜い可哀想な犬を引き取る女性がいました。

 彼女は貰い手のなさそうな、できるだけ一番醜い犬を選んだそうです。
 そして、自分として、できる限り優さしく愛してあげようと思うと語っていました。

 私は言葉を失った。