あかんたれブルース

継続はチカラかな

野暮を承知で



愛しき人よなぜ泣く

また悲しい風に吹かれたか
さびしい雨に打たれたか

いつものように
慰めてあげればよかったけれど
今日はそうできなかった。
ごめんね

君を襲うその理不尽に憤ってしまって
腹が立ったし、苛立ってしまった

かといって、それを君にぶつけるわけにはいかないし
そうすればもっと君を傷つけてしまう
このジレンマが僕の憤りと苛立ちの理由だ。

そして、もうひとつ
君は間違ってる。


愛しき人よなぜ泣く

そこでなぜ泣く
泣くようなことじゃない
悲しむようなことじゃない
傷つくようなことじゃない

まるで子供だ

子供がそのまま大人になってしまった
世間知も世の中の相場観もなっていない
まるで赤ちゃんだ!

「赤ちゃん?」

君がすこし笑った。
そうそれでいい
笑顔を取り戻しておくれベイビー

悲しむべきときに悲しむ。
いま君が傷つき途方にくれて泣いていることは
間違っていることを知ってほしい。
そこじゃないんだ。
わたしは決して、今日は慰めない。

そこじゃない、それじゃない
違うんだ。

ゆっくりね、そのボタンの掛け違いを
解いて最初から正しく掛けなおそう

もしそれで、もしそれができれば
君の悲しさやさびしさを不安や怖れを
三分の二はなくすことができる。

自分で生み出したそういう嘆きを
消すことがまず第一だと思う。

君の悲しみは勘違いだ。
すべては思い違いなんだ。

だから悲しんではいけない。