あかんたれブルース

継続はチカラかな

嘘つきが好きよ



「馬太郎、昨日なぜ記事をアップしなかったの?」

「君に嘘をつきたくなかったからさ」

「そういえばエイプリルフールだったのね」

「偽りが充満して窒息しそうだった」

「でもあなた、私に永遠の嘘をつくっていったんじゃない」

「有能な外交官と馬太郎は生涯一度大きな嘘をつく
 それを効果的にするために普段できるだけ嘘をつかない」

「嘘つき」

「嘘なもんか。君に永遠の愛を誓ったじゃないか」

「それがあなたの大嘘なんでしょう」

「そうだ」

「不埒な男ね」

勝手にしやがれ、って映画知ってるかい」

ゴダール、ヌーベルバーグ、ジャン=ポール・ベルモンド
 それくらいね。生憎、フランス映画とヌーベルバーグは苦手なの」

「人間は四六時中愛に集中できない。
 愛している時とそうでもない時がある」

「ほかの女に目移りしているの」

「そうじゃない。君だけをみつめている」

「嘘つき」

「いいかい。よく考えてごらん
 君のことを考えている、愛しているんだ。
 そこで急にウンコがしたくなった。
 これは生理現象だからしかたない。
 愛しているからウンコが出ないなんて変だろ」

「なにがいいたいの」

「で、トイレに行って便座に座る。
 でもまだ君のことを考えている、愛している。
 でも、そこでグッとくる下っ腹にグッと力が入るわけさ
 そのとき、僕は君のことを忘れている
 そのとき、君への愛はそうでもないんだ。わかったかい」

「なんかウンコに負けたみたいで悔しいわ」

「そうじゃない勝ち負けじゃないんだ」

「でも一瞬でも私のことを忘れるなんて許せない」

「待てよ、もしその時、君のことを想ってしまったら
 君はウンコだらけになってしまうんだよ。
 ほっかほっかしたのが君の頭にのっかってる
 軟便の時だってある、そしたら」

「やめて」

「愛してる時とそうでない時があるんだ」

「あなたは永遠の愛を誓ったわ」

「愛してる愛してる愛してる・・・」

「その愛と愛の間にそうでもない時があるのね」

「その愛と愛の間を嘘で繋いでいるのさ」

「どこまでその嘘を続けるつもり」

「永遠に」


ああ、馬太郎 素敵。