あかんたれブルース

継続はチカラかな

卑怯者の末路

子供王国(4)


アホ寮の番長JJ.は今オンラインゲームにハマってます。
暴走族のゲームだそうで、そこに連帯と友情とロマンがあるとか
馬太郎さんもやりましょうよ。と誘うけど
五十過ぎてそんなあんた(汗)

そんなJJ.がちょっと淋しげな横顔。淋病か?

なんでもなかにはズルっこい奴がいて
日時を決めてみんなでボスキャラを倒そうと約束しても
それを破って抜け駆けして自分だけアイテムを
ゲットしていく奴がいること。

それを当人はカッコイーことだって思ってること。

「まあ資本主義世界では当然なんでしょうけどね」

とJJ.は自分を納得させている。

わたしはなんか切なくなって
小向まな美の『好色妻降臨』をそっとJJ.の股間においた。


正直や誠実が嗤われる。
馬鹿にされて久しい。
抜け目なく、相手を出し抜く狡猾さが流行りです。
漫画やアニメや小説、ドラマの影響もあるだろうけれど
実際そういう人も多いから、それが模倣されていくのだろうか。

熱血正義漢はこれまた
漫画やアニメや小説、ドラマだけ
ナルトとかルフィンとか・・・
でも結局は、マンガだからねえ、現実世界じゃ笑われる。

一般的にこじんまりしたヒーローが信奉されたんでしょうね。
ブラック・ジャックとか萬田銀次郎とかのほうが
矢島金太郎よりリアリティーがあると。
どっちも漫画なのですが(汗)

それとも毒で毒を制す。なのかな
世間は毒だらけ毒物相手に情け無用のコルト。マカロニだ!

熱いのはダサい。クールはカッコーのか?
いや、クールやホットは関係ない。

矢吹丈はクールだったけど、
セコくはなかったしズルクはなかった。
力石徹だってそうだ。

マンモス西は、無様だった。


西は少年院で知り合ったジョーとボクシングを始めたが、減量の約束を破って、夜中にこっそり屋台でウドンをすするところをジョーに見つかり、強烈なボディーブローを食らう。さらに「お前はみそっかすに成り下がっちまったんだ」と言い捨てられ、ボクシングの世界から去った。そのとき鼻からうどんを出して泣いていたシーンが私達三丁目世代には強烈なトラウマになっている。

なんというか、厳しさがない気がする。

もし、いまジョーが西を殴って鼻からうどんが出たら
非難轟々だと思う。

(西がそんなにズルかったというわけじゃない。
 ちょっと意地汚かった。セコかっただけです)
あしたのジョー』のあの場面で
襟を正し、緊張がはしったのはわたしだけじゃないはずだ。
しかし、いまどきだと
その注意の仕方云々でぎゃあぎゃあ騒ぐかもしれない。
手をあげなくてきつく注意しても
「西君はさびしがっていたんですよ!わかりますか!」
「西君はお腹が空いてただけなんです。
 あの体格だから仕方ないんです。わかりますか!」
「理由はどうあれ暴力はよくないですね。わかりますよね」
とか、どっかの民生委員とか保健所のおばちゃんに注意されそうだ。

事の良し悪しはともかく、こういったお約束に支配されている。
約束を破ったことよりも、世間のお約束が優先される。
別に暴力や体罰を復活させろというのではない。
こういう記事、表記をするときに必ず押さえておかなきゃならない
これもお約束さ。

優しいのはいいけれど、ズルさを正す厳しさがない。
そういうのは勉強よりも大切だった時代があった。
それでもやる奴はやる。
しかしやらない奴はやらない。

厳しさがない。
それは、大人がズルくてセコくてインチキだからだ。
フェアじゃなくても法的にクリアだったらOK
上がってナンボ、数字だ、結果だ。
正直者は馬鹿をみる。
貰えるものは貰わなきゃ損、
払わなくていいものは払っちゃ損。

そういうのみてるんだよね、子供たちは
そして成長し社会人となる。

なんだろうこのさびしさは
ふと、JJ.に目をやれば、さっきのエロDVDが
股間の上で浮いている!

ちょ、超能力者だったのかJJ.!

こういう厳しさが欲しい。なんのこっちゃ(汗)
JJ.なんとかじでぐで(涙)