あかんたれブルース

継続はチカラかな

右翼の真髄は初代大日本正義団に在り



♪人にできなあい デッカーイことを
 俺はやるんだあ やありーぬうくうぞ
 人生は勝負だぜ 意地のないやあっあ泣き言いうな
 見せてやれ ド根性 男一匹ガキ大将

昭和30年代生まれだった御存知の
男一匹ガキ大将』の主題歌。
初期の週刊少年ジャンプに連載されていた
本宮ひろしの出世作です。
俺の空』も『サラリーマン金太郎』も
ここが原点だぞ。

さて、この作品の主人公の戸川万吉。

この万吉は幕末から明治の侠客明石屋万吉からとったものだと
親友の前野晴男から聞いたのがかれこれ10年前でしたか。

明石屋万吉・・・通称「北の赤万」本名小林佐兵衛

司馬遼太郎『俄 浪華遊侠伝』でんがな!
短編の傑作『侠客万助珍談』は傑作でゲラゲラ笑って読んだ。
たぶん本宮ひろしもゲラゲラ笑ってリスペクトしたんでしょう。

万吉は9歳の頃から母と妹を養うために賭場嵐をしておりまして
これをジャアン式という
「俺の物は俺の物、お前の物も俺のも」で
賭場に広げられたテラ銭に飛びついて覆いかぶさって
亀のように殴っても蹴ってもテコでも動かない。
仕舞いにはやくざが諦めて、もういいよ持っていけよ。
となる。

この方式を模倣したのが『人生劇場』の飛車角こと石黒彦市。
最近では中国政府がマネしてます。知的所有権で提訴しろ!

まあ小説のモデルになるくらいですから
立派な極道、いや侠客です。
米高騰に苦しむ庶民を救おうと米相場をぶっ壊したり
私財をなげうって授産場を開設したり
で、本人は貧窮してたってことです。

そんな万吉も寄る年波には勝てない。
おい福や誰かいい若い衆はおれへんか?
と難波の福という有名な親分に聞いたとさ。
(福さんは吉田磯吉の舎弟、磯吉の親分が杉山茂丸ね)

で、福さんが連れてきた若者が酒井栄蔵だよ。

あの大日本正義団総裁の酒井栄蔵。
朝日新聞美土路昌一に兄事して人生相談をしてた。
http://blogs.yahoo.co.jp/djkxq447/53615620.html
あの酒井は明石屋万吉の跡目を継いだ。

面白いと思わない?

わたしには面白いんだなあ~
これだから歴史探訪はやめられない。

因みに大日本正義団の名称は大日本国粋会に対抗してのもの。
大正八年に床次竹次郎(内相)と腹心の米田穣議員が画策して
任侠団体を利用して労働運動を抑えようとして組織化した。

このとき関西の親分衆を招いたときに酒井もいた。
当時関西で酒井はいい顔役だったんですね。
で、めでたく国粋会は誕生するのですが、とろこが、
関東と関西で分裂して抗争事件にまで発展しちゃう。
さらに大和民労会に分かれて三派に分裂だ。
(おおきな声ではいえませんがこれに部落問題も絡んでいます)

酒井はこういった流れのなかで大日本国粋会に反発して
大日本正義団を作ったのです。
当時の右翼が朝日新聞を攻撃するなかで
酒井の大日本正義団は擁護にまわったのもこんなところから。

さすが万吉の後継者だ。
博徒でも右翼でも筋が通ってるぞ!
権力の手先にならない。侠客だぜ、酒井栄蔵君万歳!

本来の右翼は権力の手先じゃない。
貧民弱者の味方だったのだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/djkxq447/53231311.html