あかんたれブルース

継続はチカラかな

痛みの感性



ルイ隊長から海外ドラマ『TOUCH/タッチ』を
推奨されていたのですが
わたしは海外ドラマってまったく観ない。
それがたまたま光TVの無料キャンペーンで
『TOUCH/タッチ』の再放送をやってて
全部じゃないけれどリサーチしました。

このドラマは言葉を発しない自閉症の少年が
その特異な能力(数字から因果律の検出)で、
その乱れを正すというものです。

因果律という言葉から東洋的でオカルトチックな
(スピリチュアルというべきなのかな?)
ニュアンスですが、これが非常に科学的な構成。
わたしがまず驚いたのは
キリスト教プロテスタントの米国人もこんなことを
考えるんだなあという驚きで
テレビのアンビリバブーみたいな奇跡のような
不思議な話は世界各国にそりゃあるもんねと
思いなおしたりして
ま、とにかく考えさせられるドラマであることは
間違いないわけで、そしてとても感動的なのだ。

ドラマは9.11の悲劇から端を発し
自閉症の息子を抱えるシングルファザー
息子のサインをもとに絡まった因果の糸を
解きほぐしていくのですが
この糸。いわゆる運命の赤い糸っていうのかな?
私達はお互いに結ばれている。
それは決して切れないものなのそうです。

そして、私達はその糸によって
必然的に出合うわけだ。

これまで、それ以前から
人生とは邂逅にあり、なのですが
その出合い出合いのひとつひとつに意味がある。
それが良い悪いとかの意味じゃない。
その出合いから何を気づき受け入れ捉えるか。
それは双方に共通するテーマだ。
なんてことを考えてここでも記事にしてきましたが
このドラマもそういったコンセプトだった。

この少年はあるべき道筋のその軌道を逸すると
痛みを感じ苛まれる。それは少年の痛みと同時に
地球の、宇宙の痛みのようなものです。

痛みってなんだろう?

深夜番組で失恋の痛みというのを紹介していた。
そういった傷つきは私達の脳にしっかりと
痛みを与えるそうです。

私達の感じる痛み。
それは私達自身の個人的な傷つく痛みとは別に
たとえばアフリカの少年兵の現実や
紛争地域や発展途上国の人々の現実を
目の当たりしたときや
自然破壊やいじめや虐待で死んでいく子供達や
この世の理不尽な出来事に向き合ったときの痛みだ。

ボストンマラソンで爆弾テロが起きました。
ニュースを観て心が痛んだ。
翌日か翌々日だったか
イラク戦争で米国が使用した劣化ウラン弾の影響で
多くの障害児が生まれたニュースが報道されていた。
なんとも痛かった。
ベトナム戦争枯葉剤のようなものです。
すべては繋がっている因果なのですが
なんとも痛い。
これは因果の、原因、発端が間違っている。
だから痛いのだ。

ただ単に、宗教対立とか
米国の悪行みたいなことじゃなくて、ですよ。
ましてや陰謀説とも違う。

このドラマの少年は特別な能力を有している
選ばれた影の騎士だそうですが
こういった痛みを感じることは
そう特別なことではなく
また、それをなんとか食い止めようとすることは
私達すべてに宿った、本能ではないのかなあ?

あるべき、なすべき、正しい選択

それを難解だと考える

けれども、痛みというこの感覚を
感性を導にすれば、それはそう難しくない
ような気もします。

無論、それは自分だものことではなく
むしろそれと対極にあることは
言うまでもありません。