あかんたれブルース

継続はチカラかな

喰らうディアの誘惑

許さざる社会(6)


共通していえることは
「個」の肥大。
肥大化していく個人・自己ということです。

不自然な成長過程によって
自己を保つことが不安定である。
もしくはアイデンティティーの欠如
などから自己認識のための
精神的過食状態に陥るのでしょう。

いくら食っても満たされない
ここでいう食うとは欲求欲望全般のことで
満たされないとは不満不安恐怖です。
当然、肥大化します。

自身の器からはみ出して
肥大化した自己は外気に露出するので
非常に敏感です。
外圧(ストレスやプレッシャー)に弱く
過剰反応する。
強迫観念と被害者意識に苛まれる。

また、ある時期から
成長過程が滞っているので
非常に幼い。幼児性、稚拙な傾向がある。
自己には関することは過敏ですが
他者には鈍感です。

自己を肯定させるために
他者を否定する衝動にはしるのも
このため。

単なるワガママですね。
子供みたいなバカな大人の人
たくさんいるじゃないですか。


私たちはどこかで
声の大きいほうが勝ちとか
言ったもんが勝ちみたいなものを
信奉しているところがあって
ワガママもそのなかにある
気がしている。

しかし、これが危ない。
もう罠にどっぷりはまっている。
そこは地獄の一方通行三途の川インターだ。

自己肥大は自分のことばかり考えるから
そうなってしまうものです。
自己中ってやつですね。
当然、世の中は自分を中心になど
回っていませんから欲求不満がたまって
満たされない自己が肥大していくわけです。

本来そういうのは思春期~社会人になっての
失敗や挫折を経験しながら
社会性として身につけていくものですが
それがあなた、希薄だった。
「勉強さえできれば」「受験さえ合格すれば」
という条件だけでOKだった。
知識もそのための知識で
非常に薄っぺらなもので、役にたたない。
そういう土台、足場ですから
そりゃ揺れます。
実は不安で不安で仕方ない。
その解消に誰かを叩きのめして
勝利して自身の正当性を確認したい。
これがモラルハザードの深層だ。

よく、こんな時代だから
自分のことは自分で守らないといけない
という一見、まあそうだよなあ
みたいな言葉が横行していますが、
これを履き違えると、さあ大変なこった。

すこし違った角度からいくと
自分のことばっかり考えて生きていると
こういった自己肥大を起こして
生き地獄に陥る。
これが餓鬼道、畜生道だ。

利他とか他力とか修身とか
己を空しくするとか
いっても鼻で嗤う人は多いものですが、
でもさ、自己中心的な驕りや不遜で
道を踏み外している人は後をたたない。
第一に、正常な判断能力を失ってしまう。

人間はね、もうすこし謙虚にいきなと
痛烈なしっぺ返しを当然のように
喰らうものです。
喰らってから気づくか喰らう前に気づくか
本人さん次第で自由です。
なかには喰らっても喰らっても気づかず
世の中を恨んでいる人もいますが
ほらほらまた大きなのを喰らいますよ。
どっかーん!

しなさい。とか
しなければならない、とか
じゃない。
選択は自由ですが
あとは自己責任ということで
他人に八つ当たりしてもはまじまらない。