あかんたれブルース

継続はチカラかな

つぐみのゆりかご



トレンドから一歩も二歩も遅れて
三歩下がって師の影を踏まずの馬太郎です。

幸子がネットで無料でドラマが観れるから
天使のわけまえ』を観れ観れとうるさい。
基本テレビドラマはあまり観ませんのですが
まあ、そんなにいいのならと観た。
良かったです。
それはまたいつか記事にしますが
これでクセがついたのでしょうか
以前から観たいなあというドラマがあってですね。
一度レンタル屋にふらっと探しに入ったことも
あったのですが、タイトルがわからず
帰ってきたことがある。
ウスラぽかんとしたそういう人です。

あれはなんてタイトルだったかなあ・・・
と、「芦田愛菜」をヒントに検索して探した。

『Mother』

2010年の放送ですから三年前
東北大震災の一年前なんですね。


観ました。


いやあ・・・参ったなあ
まるでエロDVDのように
家族に隠れてみました(汗)

泣いちゃったよ。
なんか今年一年分の泣きを使い切ったようで
もう今年は後がありません。
君たち、たのむからもうこれ以上
泣かさないでくれよ。

よく芦田愛菜ちゃんを天才、天才子役と
いうけれど、天才だわ。
それと
坂元裕二のオリジナル)脚本が
素晴らしい!
子供の虐待というヘビーな社会問題を
母性を重ねて描いた
全十一回の連続ドラマですが
これはテレビドラマじゃないと
映画で描くには難しいかもしれません。

巧妙に仕組まれた泣きの台詞のほかに
考えさせる台詞もちりばめられていた。
最終回で元弁護士の老人がつぶやいた一言。
「この世には男と女とそして母親がいる」

この世には男性と女性と母性がある、か。

そして、わたしを濡らしたのは
すみれ美容院のうっかりさん
やさしい薄幸の母親を演じた
田中裕子でしたねえ。


哀しい物語ではあったけれど
母親の母性
無償の愛というものを
よくここまで描ききれたものだと
感動しました。

また、尾野真千子が演じた
酷い実母の
なぜそうなってしまったかも
虐待をする親に対して信じられないという
私たち共通の思いや
そういう事をする人はするという
直線的な観念を払拭させる
誰でもそういう可能性を秘めているという
人間の性の恐さを思い知らされました。

この作品のすばらしさは
そういった現実の過酷や残忍さに
人間のもつ優しい力の踏ん張りにあったと思う。
たぶん、それを
「正当な」という表現は
許されないのでしょう。
正義なんて無論、用いられない。

けれども、その愚かさのなかに
愛はあるんだろうなあと思う。

愛は悲しいという。
母親はいつも悲しんでいる。
その慈悲のなかに私たちは生まれ
育まれている。
それが愚かなものであって

この世には男と女とそして
母親がいる。