あかんたれブルース

継続はチカラかな

天使のわけまえ



幸子がわたしに観せたかったドラマが
天使のわけまえ』です。
なんか昔の日活ロマンポルノっぽいタイトルですが
これがなかなかどうして、感動ものでした。
やるなあNHK。

幸子曰く
「みんなが幸せになる話」
この言葉がわたしの琴線にふれて煩悩の鐘ボーン。
で観たわけです。

ドラマは結婚詐欺に引っかかった
35歳の女がお金も食も愛もすべて失って
雨に濡れてオイオイ泣いて
そのうえその男から息子まで押し付けられる
これ以上ない不幸のどん底から始まります。

このドラマのテーマは「食」です。

食育とか小難しいものではなく
「美味しいものを食べれば元気がでる」
 幸せになるというシンプルな原理。

これが幸子の琴線の除夜の鐘をゴーン!
だったんですようね。

おはぎ、巻き寿司、きりたんぽ、西瓜、ローストビーフ・・・
それぞれがドラマのエピソードの素材になっている。
観月ありさともさかりえと西原作品の女優の共演。
特にわたしの好きな顔の歪んだマイ名女優
ともさかりえの鼻持ちならないセレブママがよかった。
そしてラストの結びが超うまい!
天使のわけまえ」というタイトルが沁みたじーん。
極上のシナリオでした。

フィクション。
作りもののテレビドラマじゃないか
というかもしれませんが
だからこそ、大事なんだね。

みんなが幸せになる。
仏教的にいえば大乗(大きな乗り物)という考え方。
昭和30年代までの日本人はこういう考え方が
主流にあったようです。
それがいまはすっかりその乗り物は小さくなって
一人乗りかせいぜん家族四人乗りがせいぜい。
でも、結局それじゃ幸せになれない。

自業自得、因果応報といってしまえばそれまでですが
なんともね、せつない話というか
しんどい話がたくさんある。