あかんたれブルース

継続はチカラかな

あまちゃんありがとう



あまちゃん』が終わりましたねえ。
ラストは、アキちゃんとユイちゃんが二人で
トンネルを往くシーンでした。
それを観ながら
ああ、やっぱりクドカンは呪縛を解くことに
心を砕いていたんだなあとしみじみと味わいました。

あのトンネルは3.11で北三陸鉄道に閉じ込められた
乗客の安全確保のために大吉さんが単身
外の様子を確認するため
外界に向かったシーンで私たちの記憶に刻まれている。
その大吉さんを追うようにユイちゃんが後に続いた。
暗いトンネル先に光がみえる。
しかし、その光の先の外には現実が待ち構えている。
大吉さんやユイちゃんの不安や恐怖を
痛いほど察することのできる
私たちはまるで神々のようでもあった。

外に出て、呆然とする大吉さん。
「ユイちゃん見るな」
大吉さんが叫んだ。

「もうおそいよ」

ユイちゃんが呟きました。


私たちは、その人生のなかで
何度も現実の過酷さを知る。
うちのめされたりくじけたりするものです。
そういう記憶から
それが経験則になったりして見ないようにする
手立てもそこから覚えていくのでしょう。

けれども、私たちは現実のなかに生きている。


クドカンはまるで祈祷師のように呪縛を解いていく
私たちの記憶に刻まれた不安や恐怖の闇を
解いていく
それは儀式のようでもあった。
宗教ではなく、信仰のようなものですかね、それは。


あのトンネルをアキちゃんとユイちゃんが
光の世界に向かって往く
彼方の逆光が若い二人を照らしている
その未来は現実の世界だ。
目をそらしてはその導を見失ってしまう。

暗いトンネルの記憶は
見事に明日への希望のイメージに払拭された。

8時13分

最後の最後にあのけたたましい素っ頓狂な
あまちゃんのオープニングテーマ
まるで映画のようなエンディングでしたね(笑)
なにがどうしたわけでものないのに
感動してる。

できれば、引き続き「あさいち」で
ほんの1分でもいいから
イノッチと有働アナと共感したかったな(笑)