あかんたれブルース

継続はチカラかな

感情の査定と失敗のリスク

豚カツと思うな思えばチキンカツ(4)


小泉元総理が原発ゼロを訴えてますね。
結構なことだと思います。大いに賛成!
結構な動きだと思うのだけれど
それに対する批判が首相周辺からだけじゃなく
一般の人たちからもあがってる。

原発推進派の人たち?
とおもいきや、そうでもなさそうです。
批判の主旨は例によってよく読み取れないのですが
要は「騙されるな」「これには裏がある」
みたいだ。

どうも先の小泉改革の失敗から、
小泉さんアレルギーが相当あるようですね。
セットで竹中平蔵氏に対しても米国に国を売った
売国奴だ、みたいな感じです。が、
陰謀説の悪の結社の手先になって、
彼らは改革をやったのか?

ま、そんなつまらない推測よりも
歴史的な実例としての考察として

学者とかエリート官僚が考えた政策で
成功したためしがないのはどうしたことでしょう。

彼らは私たち下々の者よりもIQ・偏差値も高く
一流大学大学院で学び、学位を持ち、実績をあげ
なかにはノーベル賞候補や受賞者までもいる
のに、失敗してしまう。
これは歴史的事実ですからね。また、それは
政治とか政策だけでなく、投資でも同じ。
様々な経済理論を駆使して、高給を得て
それでも大失敗を犯してしまう。

なぜなんだ?

答えは明瞭。
彼らは計画に「感情」を入れないからだ。
机上の論理だけで答えを導く。


世の中は思い込みで動いていると申します。
その思い込みとは、感情であり雰囲気であり
人間の、群集心理、国民意識というものです。
その実体はセコくて狡猾で浅はかで
ビビリでムシがよくて、残忍だ。
悪意とだっていってもいい。

施政者とか学者とかテクノクラート
様々な諸問題を考慮して、最善と思う方法論を
導き出して実行するのだけれど
常にこれに裏切られてしまう。

ま、読みが浅かったといえば
それまでですけどね。

まさか非正規従業員がここまで拡大するとは
思わなかった。
小泉改革もこれでやられたわけです。
間抜けといえば間抜けでしょうが
人が良かったんでしょうね。
安倍さんだって景気がよくなれば
企業は給料をあげて国民生活は潤うと
考えるわけで、それは正論だけれど
間違ってはいないけれど
企業の感情はそう単純じゃない。
いや素直じゃない。

ついでにいえば食品偽装もひき逃げも
いじめや体罰の隠蔽もみずほもカネボウ
阪急阪神ホテルズもみ~んなこれだ。
最初から悪事を働こうなんて大それたことは
考えていません。
これくらい大丈夫かなあ・・ま、いっか
他もやってるし、バレなきゃ
なんてね。

正確にいえば、天下のエリートキャリア官僚は
この不確定な「感情」を無視したかといえば
そうでもない。ちゃーんと考えました。
しかも歴史から考察して。
過去の事例から細かくチェックした。
したにも関わらず、なぜ失敗したのか?

結局、相手が不確実なものですから
予測がつかないというか確証がもてない
不確定なものなので、失敗する可能性がある。
エリートにとって失敗は一番避けなければならない
「そんなことあってはならないのです!」
みたいなものなので、絶対に踏み込まない。
危うきに近寄らず、なのだ。
結局、そこから先は知らない。
となってしまう。

だからよく、エリートエリートというけれど
こいう人たちが考えるアイデアがうまくいった
ためしがないというのはこのため
だそうです。困ったね(汗)


せっかく元首相が原発ゼロ方針を
訴えてくれているんだから
敢てそれに
ケチつけることないんじゃないのかな。
と、普通はそう思うよ。

なにが問題なのか?
非効率で発展性の薄いエネルギー政策だと
思うけどな・・・