あかんたれブルース

継続はチカラかな

食の安全を付加価値に

スピノザの笑う豚饅(7)


馬「隊長マズイでござるよ」
虎「冴えない顔しとるなあ、どないしたん?」
馬「山本議員の手紙の件」
虎「だいぶ批判されてるなあ」
馬「あれ原発だけじゃなく
  隊長の食の安全にも影響する」
虎「なんでぇ!関係あらへんやん」
馬「無農薬とか食の安全を訴える人は
  狂信的なエコロジスト、もしくはベジタリアン
  というイメージがあるんだな」
虎「原発放射能健康被害も過剰反応か?」
馬「どっちも速攻性の被害じゃないから」
虎「そんなこというてたらアウトやで」
馬「放射も農薬も添加物も遺伝子組み換えも」
虎「そんなこというてたら食べるもの
  ない、ねんな(困)」
馬「だから過剰反応しすぎで
  現実的じゃないと、いわれる」
虎「そら違うやろ(怒)」
馬「そうなんだけど、そういうイメージが
  浸透してるし、山本議員がああいう
  パフォーマンスやると、やっぱりねと
  なるよ、世間は引いちゃう」
虎「困ったやっちゃなあ(涙)」
馬「とくに遺伝子操作食品に関して難しい」
虎「なんでえな。ほとんど使われてるで、すでに」
馬「その危険性がまだ立証されてない。
  専門家の意見も別れていてるけど
  圧倒的に『問題ないだろう』が多数を占める」
虎「なんでぇな、欧米では拒絶されたんよ」
馬「消費者がね」
虎「遺伝子組み換え容認してもええの!」
馬「どっからどこまでを遺伝子組み換えとするか
  品種改良だって、それに入るみたいで
  そうなると
  江戸時代から遡らないとならない」
虎「そんなこというてんやない!」
馬「そうなんだけど、下手に危険を強調しすぎると
  足元をすくわれるから、ここはひとまず
  そこをカードにするのは控えましょうよ」
虎「そんなこというてもTPPやで」
馬「問題は農薬だ。遺伝子組み換えは
  農薬とか除草剤とセットだ。
  その過剰な汚染問題にとどめる。
  薬害だったら、それを安全と言い切れる人は
  そうそういません」
虎「農地もやられてアカンようになってるで」
馬「一度に全部は無理でござる。
  農薬ひとつでも規制は大変だ。
  国産でもほとんど使ってるわけだし
  それこそ食うものなくなっちゃうよ(汗)
  まずは食品表示をしっかりやることから」
虎「ホテル・レストランも騒がれとるがな」
馬「いいタイミングというか
  ああいうのが常識化して罷り通ってる」
虎「消費者も考えなあがんで」
馬「考えるポイントが違うと思うんだよね。
  変に潔癖症で妙なブランド意識、
  そして過剰な食い意地」
虎「食い意地なんていわんといて、意地悪」
馬「まあなんにしても嘘でも安くて高級品って
  いえば喜ぶわけですから」
虎「わては高級品では転びまへんで」
馬「安かろう悪かろうじゃ通りません」
虎「そうやあその悪かろうが、問題やんか!」
馬「危険か安全かの二極論じゃだめなんだ。
  み~んな基本的に体によくないの。
  それをどう調整して、ソフトランデングして
  いくか。これ時間を要するよ。
  経済とか産業構造にも関わってくるし」
虎「儲かればなんでもやったる精神があかんのや」
馬「うつ病もそうだけど、薬に依存しすぎ」
虎「そうやで、抗生物質とかも」
馬「安直な合理主義というか、商売だよね」
虎「お手軽なんやわ」
馬「食の安全性の付加価値が確立しないことには」
虎「そうやなあ、安さに目移りやもんなあ」
馬「ひとつの時代性だったんじゃないかな」
虎「その流れが変わるか?」
馬「必ず出てきますよ、その安全という
  付加価値で勝負する会社が」
虎「知ってるで、今でも
  がんばってる会社、農家」
馬「そういうところを消費者が評価して
  応援するようになれば
  流れは変わりますって」
虎「そうやろか。相手はアメリカやで」
馬「要は品質ですからね。
  後は売れるか売れないか、私たちの選択。
  アメ車なんてダメだったわけじゃないですか
  一企業のせいでアメリカ全体の農産物の信用が
  失墜するわけですから、それが経済原理の掟だ。
  飲食店じゃわからないけれど
  普通は中国産と表示してたら躊躇するでしょ。
  そういう信頼とか信用は大きい」
虎「そやけど、遺伝子組み換えのコーンは、」
馬「いや、その是非の議論論争の土俵に
  上がっちゃダメ。論点が曖昧になっちゃう。
  それにそれ以外でもたくさんあるでしょう
  危ない食材」
虎「あるで成長ホルモン剤!」
馬「牛乳、チーズ、生クリーム(ケーキ)
  乳製品には全部入ってるやつだ」
虎「乳癌とか、こういうの多用したらあかんで」
馬「防腐剤、添加物、抗生物質、そして農薬
  み~んな薬。クスリ漬け」
虎「植物、家畜、飼料、み~んな循環して
  最終的にはみ~んな人間のクチに入る。
  放射能もや!」
馬「死んでも腐りづらいそうで
  防腐剤が体に沁みこんでるおかげでござる」
虎「日本人の癌はそういった食品のせいや
馬「まずは厚生労働省食品表示の改正ですね」
虎「ほんまや。あれじゃさっぱりわからへんもん」
馬「これ、後々問題が拡大したら
  薬害エイズとかC型肝炎どころの騒ぎじゃ
  おさまらないよ」
虎「どこまで被害が拡大したら理解する?」
馬「いやあ・・・恐くて言えない(汗)」
虎「実際にいろいろ出てるやんか」
馬「因果関係がね、ちゃんと立証されないと」
虎「そこまでやらんとわからんのか」
馬「あと消費者の意識だね」
虎「ヨーロッパじゃ拒絶反応やったのになあ」
馬「日本はそういう国民性なんでしょ」
虎「そやから押し付けられるんやアホらし」
馬「加工食品に使われるとお手上げですが
  必ず出てきますよ。安全を売りにする会社が
  他と同じことやって成功するはずがない。
  商売ってそんなものですからね」
虎「だったらええけどな」
馬「どのみち被害が具体的になったら
  動かざるおえないでしょう。
  それまで凌ぐしかないでござるよ」
虎「なんか心もとないなあ」
馬「別に隠蔽してたわけでもないし
  こんなオープンな『陰謀』も
  あったもんじゃない。
  災難は自分に起きてはじめてわかる。
  それ以外はみ~んな他人事
  自分だけはと変な自信があるものです」