あかんたれブルース

継続はチカラかな

みようなシンクロナイスドラマ

I&U研究所(10-最後の聖戦・4)


鉛・水銀と金属中毒の話をしていたら
まったくの偶然なのですが
NHK朝ドラ『ごちそうさん』で
鉱毒の話になりました。
父・西門正蔵近藤正臣)が鉱山技師だった
というのは古河の社員だったんですね。
息子悠太郎の年齢から逆算して、それは
日本初の公害問題訴訟足尾鉱毒事件でしょう。

この朝ドラ『ごちそうさん』も「食」がテーマです。
「食を見直そう」
と、同時に家族(食卓)の幸せについての物語。
そういう時代、時機なんでしょう。

昨日の父正蔵から親になる息子夫婦への
メッセージには感動しました(涙)。
失敗を怖れてはいけない。
近藤正臣が演じるこの正蔵という人間の
優しさ弱さ謙虚さ正直さが、いいわあ。

ちょうどね、
見逃した『リーガルハイ』の最終回を
録画で観たところだったのです。
半沢直樹とは真逆の)俗物主人公
古美門研介(堺雅人)が例の時々憑依したように
神のごとく福音を発する。マシンガンのように
そして、正義の戦士・羽生晴樹(岡田将生)を
最終回では完膚なきまで叩きのめしました。

 人間とは醜い生き物だ。
 しかし自分自身もその人間であることを
 忘れてはならない。
 その醜さを憎むのではなく、愛すのだ。

こんな感じの台詞でしめたと思います。
この「愛」という言葉を、
「赦す」と置き換えていいかもしれませんね。
半沢直樹の「倍返し」の真逆の思想だ。

なんかブラックスワンのクリスマスのイカの塩辛
みたいで・・・いいわああ

そして昨夜、ナウシカを観ててね
しみじみ~いとナウシカの思想に触れた。
公開当時20代半ば、正直なところナウシカ
いわんとする平和主義がわからんではないけいれど
他の登場人物の爺(男子)同様に戸惑う気持ちが
確実にあったと思います。
「そんなこといっても」「じゃあどうすれば」
ナウシカはいう「違う違う」

男たちは困ってしまうのだ。

こういう発想はきっと女性からしか生まれない。
うちのチンピラナウシカと重ねて観てしまった。

こんなことをいうとフェミニズム団体から
お叱りを受けるでしょうが、女性なんて代物は
現金で気分屋で感情的で横暴で勝手でズルくて
陰険で浅はかで残酷な生き物です。
俗物このうえない。
しかし、これがときどきとんでもない真理を説く。
わたしたち男子には逆立ちしても捻りだせない
そういう福音を授け導く。
だから頭があがらないのだと思う。
きっと、男も女も関係なく人間は母から生まれ
その母とは女しかなりえない
決定的な性差からの特性なんでしょうねえ。

そういう女性を宮崎駿は愛してやまないのでしょう。
まさに脱帽でした。

戦いからは何も生み出さない
何も解決できない。

さて、本日の『ごちそうさん』で
ヒロインめ以子は母となり
こういうような福音を授けてくれたぞ

あなたは食べ物は人を傷つけないといったけど
食べ物だって河豚やキノコやたとえば水とか
人を傷つけるものだってあったはず
それを先人たちが命がけで、これは大丈夫
これは危険と身を持って私達に教えてくれた。
私達はそれを今は当たり前のこととして
知って当然のように考えている。けれども
そういうことをこれからの人たちにも
伝えていかなきゃいけないんだ。

みたいなニュアンスで
失敗を怖れ身動きとれない夫(もしくは私達に)
あるべき、生きる、伝えていく、姿勢を
諭してくれるのでした。

私たちはそういう先人たちのおかげで
安全な食べ物ということを常識のように知っている。
でもね、それが安全でなくなったとしたら
それを子供たちに伝え、また安全にしていく
努力する義務があると思うのです。

食の問題は難しい。
あまりにも大きな問題だから
なにをどうやっていいのか途方にくれる。
でもこれはやらなきゃいけない。

この件を取り上げるにあたって
まず手始めとして「薬害」から始めました。
抗生物質、抗精神薬、添加物、防腐剤、そして農薬など
そして日本は世界有数の薬物消費国であり
薬物依存症の国民でもあると。
TPPに関連付けていますが、
アメリカが中国がということではなく
日本の国産農産物が一番農薬漬けだってことも
事実としてあるかわけです。
国産=安全ってことでもないんだ。

でもね、それは流通経済と消費動向で
変えることができる。
それは私たちの価値観次第なのだ。

キレイなカタチの農作物に価値を置くのではなく
年中食べられる豊かさよりも
旬のものを食べる歓び、楽しみの価値を見出す。
安いものよりも安全で美味しいものを求める
豊かさが社会に浸透し、そういう文化が再興
されれば、いいのになあと思うし
そうなきゃいけないと思うのです。

食の安全というのは無菌の潔癖の無農薬という
原理主義的なものではなくて
そういう精神的な健全さゆとりを取り戻す
ことだと思うのです。

『リーガルハイ』から
ごちそうさん』そして『風の谷のナウシカ
となんの因果かわかりませんが
色々考えさせられる年末でした。
キレイ事とか絵空事ではなく
とても現実的で科学的なアプローチでした。

武田邦彦さんがどんなに張ったりをかましても
め以子やナウシカには勝てない。
わけだ。