あかんたれブルース

継続はチカラかな

強さと優しさの本質

愛のぷかぶか(3)


『明日ママがいない』でさらなるルイ線を
揺り動かしたのが主題歌『誰か私を』
http://www.youtube.com/watch?v=fbD89WwGD2k

  かわいそうね かわいそうね 本当にね
  優しくされたら 泣いちゃうから


ああ、もうここであかんね
おじさんは途方にくれてしまうよ

 さびしそうね さびしそうね でも大丈夫
 今日から一緒って 抱きしめられたい

もうだめです。
作詞作曲そして歌うコトリンゴって何者だ?

 あなたの代わりは他にもいるよ
 破れたポケット縫い直したら
 強くなった気でいた でも勘違いで
 言いたい事が何一つ 言えない
 自分になっていたよ

 でも誰か私を 誰か私を
 そっと愛してはくれませんか

この切なく痛い歌詞のなかにある
「 強くなった気でいた でも勘違いで 」
という一節は
みゆき嬢の『寄り添う風』
http://www.youtube.com/watch?v=ayTDWcQpqsM
「強い人になった筈の自分とはぐれてた」
とも重なりますねえ。

勘違いだったわけさ

強さの勘違い
先日、電車の戸袋に張られた
出版物のシール広告のことを思い出す。
元外務省職員の佐藤優の新刊(昨年10月)
『人に強くなる極意』とかで
あのフテブテシイ顔が睨みつけていた。

『どんな相手にも
「ぶれない」「びびらない」「怒らない」――。
ビジネスでも人生でも、人と相対したときに
どう振る舞えるかが結果を大きく左右する。
いつでも最高のパフォーマンスをするには、
どんな心持ちでいることが重要なのか。
外国の要人、日本国首相、そして特捜検察などに対して
ギリギリの交渉力を発揮してきた著者が、
現代を“図太く"生き残るための処世術を伝授する』

という内容だそうです。
結局はぶれないびびらない逆上しない
心構えというわけで
そういうスタンスがないと
動揺しビクビクしパニックを起こしかねない
ということで佐藤氏はそれを克服して
それを伝授しようということです。

それを図太く生きると解釈している。
それが彼の面構えに出ている。

こんな上目遣いをする
こういう思想を信奉してる人を
何人も知っている。
本人はそれが強さであり図太いと
考えているようですが、どうにもこうにも
勘弁してほしいというのが周囲の気持ち
できればあんまり付き合いたくない
これが正直なところであって
はたしてこれで最高のパフォーマンスが
できるものかどうか疑問だ。

不自然なんだよね。

「優」という文字にこめられた
その意味を勘違いしている。
「優秀」と「優しさ」
いつのまにか相反するような言葉になってしまった
ような気がするのです。

本当の強さは
優しさのなかにある。
でなければ意味が無く
でなければ生きていけない。

それさえも負け犬の遠吠えのように
解釈されてしまっている。
では、その強さは
なんのための強さなのか?

わたしはそんな勘違いには興味はない。
それよりも、そのことを
勘違いであったとみとめることできる
誠実さに
ある種の勇気を、強さを感じる。


 かわいいよね かわいいよね 誰よりもね
 信じられたら 素赦だけど
  いけないよね いけないよね 壊れちゃう
 心にバリアを ほら張りましょう
 私の代わりは他にもいるよ
 アマノジャクに強がってたら
 恋人だっていつか 逃げちゃうのかな
 やっぱりねそう誰だって 
 素直な子の方がいいんだよね

 でも誰か私の 誰か私の
 ずっと側にいてくれませんか
 でも誰か私を 誰か私を
 そっと愛してはくれませんか