あかんたれブルース

継続はチカラかな

残酷な恋の掟

愛する技術という発想(18)


恋に堕ちて
と相場は決まっているのに
フロムは堕ちてはいかんという。
堕ちれば醒める
これが絶対の法則なのだと。
それを裏付けるように精神医学でも
ホルモン分泌から恋(愛)の寿命を3年
個人差があって2年~4年とするから・・・参ったね(汗)

そのわけは、秘密がなくなってしまうからだと。
安っぽいガムのようなものさと。
そして新しい秘密のガムに堕ちていく
今度は梅味かコーヒー味か
振り返れば黒い汚点が点在してる
「こら道端に吐き捨てるな!」

でもさ、確かに恋愛にすべてに飽きは必定だけれど
なかにはさ、何年何十年経ってもラブラブって
カップルもいるんじゃないか
たとえそれがレアケースだったとしても
そして誰もがそれを望んでいる。
オスカー・ワイルド曰く
「男は女の最初の恋人になりたがるが、
 女は男の最後の恋人になりたがる」
これすべてその祈りの言葉だ。

フロムは堕ちる恋を否定したわけじゃない。
堕ちる加速度のGに気をとられ
愛することの本質を忘れることの危険性を
注意しているんだと
ここは好意的に受けましょう。

とにかく、農作物の栽培同様に
手をかけないと枯れてしまうわけだ。
この愛は永遠って思い込みだけじゃダメってこと。
そして、それは循環がないとあかん。
愛の循環だね。

つまり、愛することが物珍しい好奇心だけじゃ
長続きしないってことですね。
パートナーとして共同作業を行うとか
歩調をあわせるように
お互いが進歩・・・じゃちょっと違うなあ
成長っていう言葉がいいかな
していくことが大事なんでしょう。
そこに信頼と尊敬と気遣い思いやりがある。
そりゃあねえそうできればいけれど
やれ稼ぎが悪いだのデブデブだの
なにかとお互いの不平不満をぶつけ合い
仕舞いには憎しみあったりする。
「あんな人とは思わなかった愛想が尽きた」

こうなると秘密どころか正体暴露です(汗)

すべての矛盾やジレンマを相手のせいにしてしまう。
これは、恋愛のはじめの
他人と同化する
つまり、う・・・ん、これを自己否定といって
いいのか微妙ですが
とにかく未成熟な自分を愛するものと合体することで
新しいものに再生するみたいな気持ちを
忘れてしまっている。
そういう不満は自己中心的なものだ。
もっとも、相手のあることですから
相手も同じようなスタンスじゃないとあかん。
この条件をクリアできたカップルだけが
終生ラブラブでいられるんでしょうね。

フロムはそれを愛する技術といった。
それはふたりで小さな花を育てるような
そんな感じですかね。

結論は結論として
いうは易しと思う人も多いでしょう。
そこで、もうすこし掘り下げて
恋愛の核心たる「秘密」について

長くなりそうなので稿を改めます。