あかんたれブルース

継続はチカラかな

もしかしてパート7365

愛する技術という発想(38)


先日、うちのマンションの住人の婆さんが
なにか喚いていたそうです。
高齢による「痴呆症」と診断されるのかな・・
この方、いつも和装できっちりされているのですが
挨拶しても返事が返ってきたことがない。
こういう都市型の対人姿勢は老若男女関係なし。
相手側としては時として腹も立つのですが
下手に説教などするとこちらが変人扱いだ。
(子供の教育によろしくない)
(マンションの不動産価値が下がるぞ馬鹿者)
と心でつぶやき
勝手にしやがれジャン・ポール・ベルモンドでした。

煩わしいから面倒だから恐いからなどなど
履き違えた個人主義が浸透して久しい。
隣人トラブルも多いしね。
でも不自由なものだと思うけれどなあ

あれほど孤独や孤立感を怖れていた人間なのに
自ら壁や敷居を拵えていく
そして遂に壊れたか・・・
決してざまあみろなんて思わない
むしろ、哀れというか可哀想に思うのです。
手を差し伸べても払いのけられた
それでもしつこく差し伸べるべきだったのか?
なんとも釈然としません。

うちの母親が先月入院しましてね。
もともとは自転車で曲がり角を曲がりきれないで
転んだのが原因で腰を打ったそうです。
85歳になっても自転車に乗って買い物に行く
それを自慢してたんですが
こっちとしてはヒヤヒヤでした。
一昨年は台風の日に自転車で・・・転ぶ
頼むから雨の日は自転車に乗らないで!

聞かないんだよな・・・

今回も自転車で転んだのは初めてだってほざく。
嘘つけ。ボケてるんですよ。
なにかと怪我ばっかりする人なのだ。
それでも今回はその後その腰が痛み出して
立てない歩けない這いずり回って
遂に入院となりました。
急遽、幸子が実家に帰ったのですが
腰の検査とは別に痴呆症が出ていると
医者からいわれて幸子が狼狽。

その気は昔からだよと落ち着かせようと
言ったが最後それが逆効果で
幸子に噛みつかれました。
兄ちゃんは冷たい!

七日に退院の予定です。
もうだいぶいいみたい。
幸子も落ち着いたようです。
痴呆の件?
そりゃねえ80過ぎてますから
うちの母親のボケはもっと以前からです。
ヤバイなと思ったのは15,6年前と10年前かな
それがなんとか踏ん張れてここまで
頓珍漢はそれなりに相変わらずですけどね。
かわいいのだ。

以前はね、そういう年老いていく母親に
苛立ったものですが、そういうのだと
それなりにとカンネンして少し優しくなれた。
と同時に母親のボケも緩和していった
ような感じでした。
それは幸子も理解していたはずなのに
改めて医者にいわれて気が動転したんでしょうね。
冷静な兄に腹が立ったのだ。

でもホントは冷静じゃない。
私たちには時間がないのだ。
親と子が離れ離れに暮らしている不自然
鹿児島と東京・川崎は遠すぎる。
かといって今すぐ帰るといって
地方には生活の基盤がないんだよなあ

東京なんかに出て来たのが間違いだったのかなあ
なんか自分の人生をふりかえり
取り返しのつかない選択をしたような
なんてね、しょうもないことを考えたりする。
ずっと向うにいて、地元の女性と結婚して
そこに家庭をもっていれば
親離れして独立することが自然だと
考える一方で
現実のなかの不自然に身をよじる思いだよ。

うちの女房は絶対に鹿児島には行かない。
そう言いきるもんね。胸張って(汗)
論外みたいです。
それ以前に彼女も長女で親の介護が控えてる。
少子高齢化
これはうちだけの個人的な問題じゃない
日本社会全体の深刻な問題になっている。

愛が解決の糸口になるのだろうか

あのまま地元に根を下ろし
石原さとみ似の女性と恋に落ち
ところが突然新垣結衣似の女性が現れて
迷ったあげくにスナック黒潮壇蜜似のあけみと
なるようになって所帯をもって
気がつけば三十数年
いまじゃあけみは泉ピン子に変貌してる。
初老の男が西日に染まって東シナ海を見つめている。
馳せる想いは出会ったかもしれない
大阪の真木よう子名古屋の深田恭子
東京の民子幸江真由美靖子慶子ロザンナエリザベス
思いは尽きない

人生ってなんなんだ!