あかんたれブルース

継続はチカラかな

前略おまけの馬太郎



1975年から77年にかけて
『前略おふくろ様』というテレビドラマがあった。
若い板前のサブちゃん(萩原健一)を主軸にして
料亭「分田上」「川波」を舞台にした
下町人情青春ドラマで、家族と地方というテーマが
織り込まれた味わい深いものでした。
http://www.youtube.com/watch?v=8bMcuFmcO_c
当時、東映実録路線でブレイクした
室田日出男、川谷拓三、志賀勝
女優人では昨年亡くなった坂口良子
桃井かおり木之内みどりなんかが花を添えてね。
懐かしい。
http://www.youtube.com/watch?v=D-rWht_Zj-M
このドラマかなりの影響力があって
わたしの高校時代のボンクラ仲間はこのドラマから
板前を目指して上京していったものです。
あの闇討ち事件にあったポン友も有ちゃんも
その一人で三軒茶屋の調理師学校に行ったっけ。
いまはガス屋をやってるけどね。
http://www.youtube.com/watch?v=YEv49DALguQ

このドラマを15年後、再度ビデオで観たのが
三十代前半だったかな
また、違う意味で感慨深いものだった。
それは、地方人に共通する望郷と家族
ドラマのタイトルにあるおふくろ様
母親のことに比重が傾いていた。
http://www.youtube.com/watch?v=jC2ekB1MB58

最初に観てたときは地方から飛び出すことばかりが
先にたって、はたしてどこまでそれを意識したことか?
あの有ちゃんもその頃は東京を引き払っていた。
おふくろさんが癌でね、それで田舎に戻った。
それ以前に好きな女ができて
一度地元に連れて帰ったようですが
遠いんだよね。それもあって破談だ。
あの頃やつは荒れていた。
そしておふくろさんの病気・・・
理不尽だったと思う。

そして自分は、東京の生活と地元に残している
親との理不尽を解決できないジレンマがあった。
ま、そのうちなんとかなるでしょう。って

先日、YouTubeで画像を探していたら
久々に『前略おふくろ様』を発見し、視聴。
懐かしい顔があった。
半田さんも利夫さんも死んじゃったよね。
またあれから二十年だよ
最初から数えて三十五年ぐらい経ってるもんね。

それなのに、
オイラのジレンマは何も解消されていない。
ただ、サブちゃんのジレンマがことのほか
よく沁みるわけだ。
東京なんかに出て来たこと自体が間違いだったのかな

このドラマにサブちゃんのロマンスがある。
お相手は坂口良子扮するかすみちゃん
チャーミングで鳶職渡辺組のお嬢さんだ。
こんな感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=9gHXKEBYxOg
可愛いでしょ。

でも、サブちゃんはかすみちゃんを選ばない。

あの優柔不断のせいなのか・・・
ま、いろいろあるわけですが
サブちゃんが選んだのは
「タヌ子」とあだ名される同郷の学校の後輩だった。

そんなタヌ子を食っちゃえ食っちゃえと
そそのかす級友。それができない不器用なサブちゃん。
そんな不器用なタヌ子とサブちゃんの初デート
茶店でのグラスにコインを沈める絡みは
垂涎です。(動画がなくて残念です)
タヌ子を演じたのは風吹ジュン
ノックアウトされました。

最終回でサブちゃんは東京から地元に帰る。
それは決して負け犬には描かれなかった。
あの頃、観てもそう感じられたのは
きっとタヌ子の存在があったからだと思う。

オッパイGOGO
人生五十年、アッいうまの55年
後はおまけのような人生


グリコはおまけで勝負する。