あかんたれブルース

継続はチカラかな

馬の子はライアン?



Kちゃんがまだ小学生低学年だったころ
あのあどけないお地蔵さんのような
戦前の子供のような顔をしてる頃さ
同じマンションの在日の奥さんから
「この子は剣道には向かない」と
面と向かっていわれたそうです。
他人にそうんな風にいわれて腹がたった。
特に差別意識はもたないように心掛けて
いるのですが「この朝鮮人が」と思ったよ。
言われてノコノコかえってきた女房に
なんか言い返してやればよかったのにと
当ったことを思い出します。
この女性の娘も剣道をやっていた。
Kちゃんと同じ年頃で上原あたりの
ミッションスクールに通わせているとか。
片道1時間以上はかかる。
教育熱心なこってと鼻を鳴らしたよ。チーん

その後、一度だけ何かの大会で見かけたけど
彼女の娘さんが剣道続けているかは知らない。
ま、興味もないしね。

対してKちゃんはコツコツ稽古に励んで
小学6年ときは国体強化選手の候補にもなった。
その地域ではまあまあの存在だったんだ。
かといって、相手を押しのけて勝ちたい
という気性の子供でなく
周囲の期待ばかりが先行し、それに戸惑い
本当は剣道なんかちっとも楽しくない時期も
あったといいます。
また、母親が過度の期待と叱咤激励が
プレッシャーにもなったんだと思う。

そんななかで、父親として
勝ち負けなんかよりいい試合をすることを
心がけなさいと常にいってきたことは
我ながら上出来だったと思う。
ま、おかげで周囲の期待ほど優勝数も多くなく
意外なところでコロッと負けたりして
競馬でいえば大穴のオープン馬のようです(笑)
古くはエリモジョージとか
メジロデュレンとかダイユウサクとか
メイジロライアンっていえば競馬通はぴんとくるかな
おっとりしてるんだよねえ。
それでも全国大会優勝の上級生と
延長18分の死闘を繰り広げてみせてくれたし
勝ち負け以上にその試合は多くの人を
感動させた。

剣道の試合は勝者と敗者で1000人の大会ならば
999人の敗者がいる。
そのなかで勝ち続けることは、それはそれで
価値があり大事なことだと思う。
そういうなかで、気迫とか闘争心は大事だ。
そういうのがまったくないんだよね
Kちゃんって(汗)
だからあの女にそれを思ったままに言われたんだ。

でもさ、そういうのがなくても
Kちゃんは立派にやってきたわけだしね。
自分でそういうことをのりこえて。
だから今でも試合の後はその勝敗よりも
「パパ、今日はいい試合だったよ」とか
「今日の内容はイマイチだった」とか
報告してくれます。
わたしは彼が中学になってからはほとんど
観戦はしていないのですが、
Kちゃんのそういう報告を聞くのが楽しみです。

別に剣道で身をたてるために習わせたんじゃない。
就職に有利とかも考えなかった。
警察官になってほしいなんて思ってないもん。
彼が生きていくうえで
すこしでも力になってくれれば
という親心からのものでした。
その意味で、剣道やらせてよかったと思います。

子育てのなかで
ついつい子供を商品のように扱ってしまう
ことも多いのだと思う。

息子よ、お前さんの勝負の場は
まだまだ先々にたんとありまっせえ
目先の勝敗で一喜一憂するなよ

してないか(笑)