あかんたれブルース

継続はチカラかな

男と女の打算と純愛

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「あんた、地獄に堕ちるよ」
「10年後にしこたま銭を残すよ」

これが細木数子の常套句でした。この春にテレビから姿を消しましたね。自ら

「マスコミは二度叩くからね」
数子は運の「変化」というものを知っていた。そして実践した。凄腕です。
にも関わらず、「地獄」とか「銭ゲバ」で人心を惑わす。とんでもな婆です。

数子にはどうしても結婚したかった男がいた。碩学の鉄人 安岡正篤

坂の上の雲』にも登場するでしょう八代六郎に師匠と言わしめ、
敗戦の日玉音放送の草案を書き、歴代の総理、大物政治家から崇められ、
全国の右翼の団体のスーパーアイドル、いや全国の経営者のカリスマ先生。
そして、もうひとつ
中国の古典中の古典『易経』を見事に紹介したという偉業がありました。
現在でもこれを超えるものは存在しません。


数子が欲しかったのは安岡の「権威」でした。

碩学も歳をとりますと、ボケが入ってきます。
今日も赤坂の数子の店「マンハッタン」にヨイヨイの爺が現れる。これが朽ち果てた安岡正篤だ(涙)

「あら、先生。どこで道草してたの、心配してたのよぅ」

「カ、カズちゃん、お酒・・・」

「はいはい、うちではいっぱい飲んでいいんですよぅ」

「カ、カズちゃん、お酒・・・」

「可哀想に、お家では飲ませてもらえないのね。ほらこぼしていますよ」

「カ、カズちゃん、おかわり・・・」

「先生、その前にここにサインして欲しいの」

数子が取り出した「結婚誓約書」に躊躇なく捺印までしたミスター・アルツハイマー安岡。
お互いに打算がある。「権威」を求める女と、「酒」を求める爺。

昭和58年のことです。二人の出会いはこの年の3月。
数子が安岡を籠絡したのが8月。
それから細木と安岡の家族がもめにもめて裁判ざた。
この年の暮れに安岡は死去してしまいます。
たった一年の話。
結果として数子は安岡の妻にはなり損なうのですが、
いまでもそれを最大限に活用している、そんな女、いや婆です。

数子には最高のパートナーがいる。
彼女が詐欺に引っかかって10億円の負債を背負いどん底の時に
男は現れた。このホワイトナイト、堀尾昌志。
二率会、小金井一家の大幹部。

この安岡騒動のときも彼は数子のそばにいて、
右翼からの攻撃を守っていた。いい男ですよねえ。
そこまで惚れられていたっていうのも凄いよね。この二人の関係はマジで純愛かも
だとすると細木数子、あなどれない。

以前、妃嬢に聞いた話

細木数子がテレビで大ブレイクしたとき、全国のカウンセラー(占いも含む)が
こぞって、数子を真似て「叱った」そうです。相談者をね。
自殺者が急増して大変だったそうですよ。
まあ、大泉の母だろうが九段の母だろうが、何事も「過ぎたるはおよばない」。

数子にとっての幸せは「銭」かもしれないけれど、
それは数子の個人的な価値観です。
それに見合うだけの辛酸を彼女はなめて尽くしてきたわけで、
それを含めて愛してくれるパートナーもいる。安岡じゃないよ(汗)

安岡正篤は生前、まだ頭がしっかりしているときにこう言いました。

「宿命など存在しない。あるとすれば、それは立命である。」

つまり、占いなどでは当たらないのです。
大事なことは自分が何物であり何が出来るか何をやるかということ。

細木数子の「占い」はあくまでも仕事であって、ビジネスです。
「芸」といってもかまわない。

その証拠に、彼女は運命というものをしっかり把握して、
行動している。細木数子、強かで凄い女、いや婆だ。



陰陽四十八手(5)数の子天井大殺界
写真は私の尊敬する安岡正篤先生。