あかんたれブルース

継続はチカラかな

JJ. の膝枕

BI ジョー(1)


ちょうど今から一年前に、青空会議でJJ. と出会いました。
集合場所の上野の西郷さんの銅像の前です。
(春風とはその一年前にすでに池袋で会っていた)
春「馬太郎さん、こちらが自由人さんです」
J「はじめまして馬太郎さん、お噂はかねがね聞いています」
物怖じせぬ、妙になれなれしい男にわたしは警戒した。
実は、人見知りをするシャイなさすらいのミドルエイジなのだ。

場所を不忍池の公園に移して、ブルーシートを敷いて車座になって
座談となって盛り上がりうち解けた頃、割合に聞き役にまわっていたJJ.から
ベーシックインカム』という言葉が出た。

「なんですかそれは?」

聞けば、国民一人当たりに月額8万円程度を支給して、
最低限の生活保障をするものだという。
三人家族では24万円。
そこから働けば+αとなりますが、働かなくてもいい人は働かなくてもいいわけだ。
子供増やすだけでも収入は増えることになります。
これは税の一本化の効果がある。つまり、
年金とか児童手当とか生活保護とかを一本化してスリム化する。
その下地に公務員改革のあるわけです。年金問題も解決できる。
後で満に聞いたところコンピュータの普及によって現実味がおびてきたきたと。

わたしはその話を聞いて即想像したのは、文化大革命後の中国だった。

「・・・そんなことしたら、働かなくなっちゃう人がでるんじゃない?」

わたしの戸惑いまじりの返答に、JJ. は間髪を入れずに応えたね。

「それでもいいんですよ」

そのタイミングというか呼吸が絶妙だった。
まっすぐに、わたしの目を見て彼は応えたね。颯爽と毅然と

人間の脳とは不思議なもので、
恋愛で好きだって気持ちを伝えるのに脂汗を絞って延々考え込むのに
死ぬ前にこれまでの人生が走馬燈のように一瞬で回想できちゃう。
肥満の女性があっちの肉を押さえればこっちの肉が飛び出すような
モグラ叩きのような経済、社会システムの話なのですが、
このときは一瞬で巡りまいた。スーって。
「なるほど、ああ、それでいいんだね」

ベーシックインカムには様々な問題点が指摘されています。

その第一は、この原始共産主義的な発想・システムに現実味がないという。
つまり、経済大国にっぽんが一気にそれに切り替えられるどうかです。
日本、いわゆる東京の首都機能と世界経済との連動・因果関係を無視できない。
これだったら「戻し税」
http://www.asyura2.com/0306/dispute11/msg/409.html
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-07-19/20070719faq12_01_0.html
のほうが現実的じゃないかと柴田のオヤジはいうけれど
税金とか、金の話じゃないんだよなあ・・・
なんというかマインドとしての社会システムなんだ。

わたしは、このブログ(当初タイトル『お金と人生と幸福と』)で
幸せとか豊かさとか、そこから愛とか自由について考え記事にしてきました。
でね、
日本ってホントに豊かなのか?
日本人って幸せなのか?
と考え込んでしまう。

「ワタシは幸せです!」という人もいる。

そりゃよかった。それはいいのです。そういう人は。
別にそっぽ向くわけじゃないのですが、そういう人はいいとして
そうじゃない人も多いわけだ。
それは現実世界でも、そしてわたしが踏み込んでしまったブログに世界でも
たくさんいるわけだ。そうじゃない人達が・・・
はたしてこれもバーチャルなのだろうか・・・
そんなこんなで四年がすぎた頃だった。

なんでこんなに無理するんだろう? 我慢するんだろう?
不安に感じるの? 怖がるの? 不信を募らせるの?
憤るの? 自分を苛むの? 閉塞感に打ちひしがれるの?

そりゃね、そういう人達にはそういう人達の問題って割り切ることもできる。
比較しても埒あかないことはたくさんあるものです。
まずは自分をしっかり持つことが大事。ってことはわかる。

でもさ、それってなんか自分だけよければ他人事って感じもする。
ホントにこれでいいのかなあ・・・
個人主義ってものが恨めしく思う時ってない?

少数派と多数派の逆転っていうのをよく使って説明します。
それというのは、わたしが現実世界でギスギスしたよそよそしい
人間関係の環境で痛感することです。
変だとは思うのだけれど、いつのまにかその変がスタンダードになって
自分が変人扱いされる疎外感に陥ってしまう。これって錯覚なのか?

先日、JJ. と「働かないくてもかまわない」について
もう一度、話した。
その件を記事にしたかったのだけれども、なんかまたしても枕が長くなってしまった(汗)。
その件は、改めて記します。

さて、ベーシックインカムの問題点をもうひとつ
これを国会議員で取り上げ得ているのは新党日本田中康夫だそうです。
ここもまた痛し痒しで「田中康夫」の評判がよろしくない。
なんかね。いえ、わたし云々じゃなくて一般論ですよ。
わたしは好きも嫌いも何もそこまで関心はないのですが、
その人物評の風評もまた田中氏の不徳の致すところなのでしょう。

ベーシックインカム信奉者の満の話によると
これを左翼革命家が道具にしようとしている。そこに危惧があるという。

なんにしても、まだ完全なものではないのですが、
だからといって全面否定封印しないで、
改善すべきところは改善し、かといって骨抜きにしないで
『「ベーシックインカム」のようなもの』で社会を活性化できたら
いいなあと思います。