あかんたれブルース

継続はチカラかな

永劫回帰の絶望と希望

もう10年以上前の話になるかな

ブログやりはじめた頃の知り合いで

Aさんという方がいました。

彼は自分より一歳年長で

親から家業を継いだ二代目社長で

なに不自由ないハイソな方だった。

そういう趣味趣向を公開しては

周囲から羨ましがられていました。

その人がなんでなのか私に懐いてとか

絡んでとかしてきて

正直なとこ鬱陶しさもあったのですが、

ある晩、彼から内緒コメがあった。

彼には三人の娘さんがいることは知っていた。

その末娘だったのかな

重い障害を抱えて生まれてきたとあった。

そのため出産すぐの新生児に

手術を余儀なくされたんだそうです。

障害は目です。

医師からその手術の説明をされたとき

あまりの過酷さに彼は呆然、

彼の妻は卒倒した。

 


手術は成功したようです。

 


しかし、障害は残り、そして

痛々しい傷跡も残っているのだそうです。

 


可愛い愛娘をみるたびに

彼は心を痛めている。

たえられないと。

 

一見なに不自由なく幸せそうにみえて

世の中、人それぞれ、いろいろですよねえ。

 


そんな彼が私に助けてを求める。

 


困惑しましたよ。

 


慰める言葉も出てこない。

というか慰めていいのかどうかさえ

なんて返信したものか

 


 

 人が生まれて一生を終える。

 再生して輪廻転生を繰り替えして往く。

 その中の人生にはそれぞれステージがあって

 課題が課せられていている。

 それをクリアできたら

 次に生まれ変わったときワンランク上の

 次のステージへ進む。

 各ステージの課題をクリアできなかったら

 もう一度やり直し。

 どんどんステージが上がったら

 最終的に浄化されて天界に招かれる。

 ただし、ステージが上がるほど

 与えられる課題は過酷になっていく。

 これが輪廻転生の理ではないかと。

 

 

 

思いつきいいかげんに返信したわけではなく

それまで漠然と考えていた生死観に

なんとかAさんの慰めにならないかと

文章にまとめて返信しました。

 


彼はこのアイデアをいたく気に入ってくれた。

よかった。と胸を撫で下ろした。

しかし、彼はもっと知りたいとせがんできた。

 


私はそれ以上のことをこたえられない。

 


そう正直に伝えた。

 


がっかりさせたかもしれません。

それから徐々に疎遠になっていき


二年後、彼は洗礼を受けるいって

ブログを卒業していきました。

 

 

 

先日、後輩の与太を聞いてときに

Aさんの話にからめて

まどマギの円環の理から

ニーチェ永劫回帰の話をした。

 


 輪廻転生はあるけれど

 同じ人間として未来永劫生まれ変わる

 だけ。

 


このある意味途方もない絶望というか

救いというか受け取り方は人それぞれな

イデア

なぜか後輩は気持ちを高揚させてた。

 


Aさんにもそういえればよかったかなあ

と思ったけど

やっぱり言えない と、思った。