いや、これは世の中の風潮の怖さって話かな。
昔、あの『E.T.』が公開された頃はちょっとした社会現象でした。
私は幸運にも一足はやく試写会で観ることができました。(今にして思えばそれが幸運だったか?
場所は銀座の蛇の目のビルでしたかね?
超美人の雑誌編集者それも二人!と待ち合わせ。とりみきという人も一緒だった。
試写室は200人ぐらいでいっぱい。という小さいところ。スクリーンも小さい。
で、始まった。なんだかんだでようやくE.T.登場!
はて? どこかで見たような? 誰かに似てる、、、。
当時交際していた彼女にクリソツ。
それから調子を崩してしまった。全然ストーリーが頭に入らない。
というか感情移入できない。
そして、THE END はれ?終わっちゃよ、、、。
その後、喫茶店で3人でお茶。(とりみきさんは仕事で帰ったしまってた)
「馬太郎さんどうでしたか?」
趣味がヘリコプター操縦という彼女が問います。
「ああ、なんか、いまひとつ前評判とはギャップがありましたか、、、ね(汗)」
途端に、二人の態度が微妙に変わったもんね。
それから私の受難は続く。当時、『E.T.』を絶賛しないもの神への冒涜。
世間を斜に構えた、純粋な心を持ち合わせない俗物扱いです。
感性が歪んでいる。純粋な心を喪失している。映画は楽しむものだよ。とか(涙)
結構長く後を引きましたね。
「だから馬君はダメなんだ」御丁寧に社長からも説教される始末。(そうかよ!)
で、三ヶ月ほどたって、モアかウイズで坂本龍一が『E.T.』つまんない。
という記事を掲載してくれた。それで助かった。
で、恐いもんだなあと思いました。
特につまらない訳ではなかった。
ただ、そんなに大騒ぎするほどのモノではないと。今ならそう思うでしょう?
当時はそうじゃなかった。
社会現象でしたね。
23歳でした。