こころの王国(7)
貧しさとか貧乏とかをどの基準で判断するか難しいです。
木曜日の夜、Kちゃんが林間学校でいなかったので久々に遅くまでテレビを観ました。
NHKのドキュメンタリーで養護学校の出身者をテーマにしたものです。
彼ら彼女らは親に捨てられたという事実から心に傷とハンデを背負っています。
それを誰にも言えない。
そんな思いを持つ者達が「ひなたぼっこ」という居場所を作り、
そこで語り合うという内容でした。
メンバーは20代から60代。
最年長の男性は大学の講師でこのサロンの顧問。
ある日のディスカッションの場で白熱する議論から彼は感情を露わにします。
年長者で顧問という立場なのに、と意外な展開に?
彼自身も施設出身で、リストカットなど自暴自虐になった経験を有する者です。
その根の深さを痛感。
みんな上手にコミュニケーションをとれない。
豊かさとは別に養護施設を経験する子供達は年々増加しているそうです。
虐待、育児放棄。
貧しさとは別な話です。
誰も知らない
同名のタイトルの映画があります。
3年前カンヌ映画祭で主演男優賞を受賞した作品なので記憶にある方も多いでしょう。
1988年の「巣鴨子供置き去り事件」を題材にしたそうなので実話がベースなんです。
この映画はとても悲しい作品です。
親に捨てられた四人の兄弟姉妹が大人の知らない世界で生きていき過酷。
私は、現代のなかの「貧しさ」を痛感させられました。
親が子を捨てる。
それは貧しさだけのせいじゃない。
貧しさはその後に
捨てられた子供たちが味わう。