あかんたれブルース

継続はチカラかな

さびしさの徒然に

コミュニケーション(4)



 と、井上陽水は「心もよう」で歌います。で、何をしたかというと、

 手紙を書きました。

 それから時は流れて、私は社会人。
 とある、通販の老舗の仕事をやっていました。OLをターゲットにしてた。
 毎月、タオルとか服とか下着とかが届く。

 都会の一人暮らしは寂しいもので、そうやって毎月、届く贈り物が嬉しいのだとか。
 自分自身に贈る。なんか切ないですね。

 そのなかの「レターセット」ってジャンルを担当していた。
 便箋や封筒です。まだメールや携帯のない時代の話。

 手紙というものが大きなコミニュケーションツールだった時代です。

 先日、東三河通信さん推奨の『手紙』をようやくDVDで鑑賞しました。
 犯罪者の家族の絆の物語。その絆が「手紙」でした。

 昔、太宰治の手紙やハガキに憧れたものです。
 あんな風に文章を綴って送れるようになりたい。と野望を膨らませた。

 いま手紙なんて書くことは少ないです。希の希

 宮本輝の作品に『錦秋』という美しいタイトルの純愛小説があります。
 これはかつて恋人同士だった男女の書簡で構成させているものです。
 大人の恋に憧れました。
 そんな恋に恋していたのかしらん。おバカさん

 昨日、金曜サスペンス劇場30周年記念作品は『半落ち』でしたね。
 私の大好きな渡瀬恒彦が好演していた。感動した! マジ泣いたよ。
 この作品にも「手紙」が重要な役割をはたしています。

 言葉は発することと綴ることができます。

 私は、手紙が素敵だと思います。が、
 メールやブログなどのネットコミュニケーションが劣っているとは思わない。
 要は素直な気持ちを託せるかどうか。
 そういう相手がいることが素敵なのでしょうね。

 真剣に何かを語る。綴る。伝える。

 その方法が何であれ、大切な人に伝えるメッセージ。(お中元お歳暮じゃないぞ!)

 電車のつり革にぶら下がり想いにふけるそのときが幸せ。
 そんな人がいることが幸せ。なんだろうねえ。

 しみじみと冬の昼下がり
 別にさびしいわけじゃない。けれど
 錦秋つづれ織り