引き寄せの法則の考察(4)
結論から先にいうと、この「引き寄せの法則」は
成功のためのマインド訓練法だと思います。
ただ、妃嬢がコメントで指摘してくれたように、
「だけども、盲目的に信じることは宗教的になったり、
危険・怪しい思想を生み出す可能性があるかも知れぬ。」
同感。私は御存知のようにナマコとナタデココと宗教は嫌い。
自然食マニアもエコロジストも究極に奔ると宗教になってしまいます。
この『ザ・シークレット』は章立てとは別に3つの構成になっています。
第一は、「つかみ」として、これを実践すれば
お金も、車も、恋人も、ダイエットも、なんでも欲しいものが手に入る。
と強烈にアピールします。
ここで、引く人と食いつく人が別れるでしょう。
後者が大多数だとするコンセプトなのですね。80%が読者ターゲット。
「秘密」という言葉を多用して、「人生、欲と道連れ」なのだ。私は別に異議は唱えません。
でもね、ちょいと私が引っかかるのは、
過去の失敗者は「お金を増やすことから、なくなる恐れに気持ちがシフトした」
その負のイメージが破綻を引き寄せた。という説明。
従って、もっと、もっと、
と、貪欲にお金を成功を欲し続けて信じなければいけない。と説きます。
そうかな? 敗北者、失敗者のどこかに負のイメージが侵食していた?
こういうのを私は「目減りの法則」と解釈しているのですが、
それ以前に、
「驕り」とか「油断」とか「過信」とかはなかったのか?
たとえば、戦国時代にその実力が最大限に達した今川義元や武田信玄の上洛。
その時、彼らには「恐れ」があったか?
そして、ライバルが倒れて、
トイレで倒れた上杉謙信や本能寺で倒れた織田信長の心にも焦りや恐れがあったか?
真理、摂理として、人間には寿命があり、人生は有限です。
私は宿命というものを拒絶する考えに確信をもっている。
宿業など存在はしない。運命とは自分で切り開くものでその結果でしかない。
まっ、この本の後半では話の主旨を上手く切り替えてはいるのですが、
導入部のつかみである「餌、それも撒き餌」の部分には痛し痒しを感じます。
かといって、それでこの「引き寄せの法則」を嘘だとは思わない。
妃嬢が指摘するように、
「盲信的」になるな。そう、冷静に受けとめる必要があります。
とは別に「引き寄せの法則」を効果的に活用するには「信じる」ことが絶対条件だ。
矛盾?
いえ、兼ね合いです。
そして、この法則は正しいけれども、不完全というか
何かが抜け落ちている。
次は、病気の件で考察していきますね。