あかんたれブルース

継続はチカラかな

躁の凶器を印した男

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時計の針を巻き戻すといいなが、ちょっと昭和のままで語ります。
「鬱の力」についてまだ考えがまとまらない(涙)。
「余談だが」太平洋戦争の話を一席

山本五十六が「躁うつ」だったって話は以前しましたよね。
なかなか書きづらいネタですが、ソースは確かなものです。

当時、海軍では絶大なカリスマだった連合艦隊司令長官ですが、
企業でいえば統括営業本部長(平取締役もしくは常務ぐらい)

この株式会社「海軍」は風通しの悪い会社でして、少数派の良識派が頑張ってもなかなか頑迷です。
鬱になります。

同時に痛風でもあったようです。これも症状に頭がぽーっとなるそうです。

山本長官は真珠湾攻撃の頃は躁状態で、ミッドウェー海戦時は鬱状態だった。
(元連合艦隊参謀だった千早正隆氏の証言から)


さて、鬱に対して躁というのがあります。交互に繰り返せば躁うつですが、
なかには「躁」状態のママの人もいる。うつ病に対して躁病。
これまで一人、仕事で目撃しましたが大変なものです。
でも見るひとによっては(一回ぐらいなら)パワフルで雄弁な人に見えるかも。


躁病は伝染すると言われる。

その代表ケースが辻政信という陸軍大佐。
「作戦の神様」という定評もあったようですが、数々の問題を起こしいます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BE%BB%E6%94%BF%E4%BF%A1

私はその中でも「シンガポール華僑虐殺事件」が痛恨だと思う。
アジアの開放を大義名分とするなかで、一発で日本軍の信頼を失った。
華僑の力って大きいのです。現在でもそうでしょう。

「うつ」は(一応は)個人的なものですが、
「躁」は周囲に多大な影響を与える。伝染するのです。
日本人は特に雰囲気に弱い。そして劣等感と優越感に揺れる民族でもあります。

私は石原莞爾を天才と認めますが、同時に良識派でもあったと残念視します。
しかし、石原の弟子を名乗るこの辻政信を見つめるとソラ恐ろしくなる。
石原と辻の間をできれば「紙一重」ではなく違う次元と考えたい。
これが私の願いです。

敗戦でも逃げおおせ、戦後はベストセラー作家から国会議員に。
そして、1961年にラオスで謎の失踪。1968年に死亡宣告。
現地ゲリラによる殺害が有力なようですが、謎の多い人物です。


ま、戦争自体が狂気の沙汰。なんですけどね。





写真は辻政信。彼についてはこの記事が面白いかも
http://hw001.gate01.com/yingyang/essay/tujimasa.htm

「鬱」は文化の烙印?(9)