あかんたれブルース

継続はチカラかな

脇が臭い。

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列伝の二人目は山本権兵衛です。

これまで権兵衛の逸話はたくさんさんざん紹介してきました。
相撲取りになろうとしたこと。
海軍兵学寮で名うての暴力番長だったこと。
好きな女を品川の遊郭から誘拐して女房にしたこと。
児玉の南進論を邪魔したこと。などなど

日本海軍の育ての親で、父であり、
西郷従道と最高のコンビを組んだ漢です。
児玉をライバル視してた。とか

ちょっと毛色の変わったアプローチを一席。

山田風太郎の作品に『エドの舞踏会』という作品があります。

西郷従道の密命を受けて
権兵衛が大山巌夫人捨松と政府要人の妻たちの事件と謎を解く。
まさに火曜サスペンス劇場ならぬ明治鹿鳴館事件簿です。

井上馨夫人(武子)、伊藤博文夫人(梅子)、山県有朋夫人(友子)、
黒田清隆夫人(滝子)、森有礼夫人(常)、陸奥宗光夫人(亮子)などなど
錚々たる豪華キャスティングです。

バイリンガルのたどたどしい日本語の捨松夫人がグッときまっせえ!

探偵のお話じゃ。

明智小五郎のモデルがいたって知ってたあ?

名探偵・岩井三郎。

当時、その名を知らないものはいなかった。
あの江戸川乱歩もこの岩井三郎事務所への入社を夢見ていたそうです。
実在の人物、「花王歯磨き密造事件」や「古河炭鉱詐欺事件」などで活躍。
「伊達事件」では弁護士界や上流階級に名を広めた。そうな。

この「伊達事件」とは夢うさぎ塾長が新連載する「伊達順之助」が加害者だ。

明治四十二年不良少年グループのリーダー三笠錦三が射殺された。
その犯人として逮捕されたのが、伊達順之助。
宇和島藩主で貴族院議員伊達宗城男爵の令息である。
因みに宇和島藩って伊達政宗の伊達藩の分家ね。
世間は大騒ぎ、のりピーと同じぐらい。そして重刑を宣告されます。
ここで名探偵・岩井三郎が彼の正当防衛を立証させたのだ。

なんで、こんな話に飛ぶか。飛躍するか。まあいつもことですが(汗)。
名探偵・岩井三郎は「シーメンス事件」も調査して、
山本権兵衛内閣にトドメを刺している。

シーメンス事件っていうのは海軍のリベート汚職事件です。

権兵衛自身は関わっていないのですが、
なんせ、日本海軍の父ですから知らなかったではすまされない。

でね、このリベートの悪癖の最初の発端をつくったのが
樺山資紀なのだ。白洲正子の爺さん。
もっとも、樺山がやったんじゃない。
その親戚に赤星弥之助というチャッカリ者がいて、
この利権は息子の赤星鉄馬にまで長く引き継がれたわけです。

西郷、樺山、山本、そして、わたしも薩摩人の端くれとして
非常に遺憾の意じゃ。ちぇすとおおお

山本君、探偵やってる暇があったら
樺山のおじさんを調べておくべきだったねえ。。。




坂の上の雲』(まるわかり)人物烈伝(2)山本権兵衛