『坂の上の雲』スパイ大作戦(7)
イラストシリーズ第三弾で、一応最終回にしますね。
これが、岩井三郎です。
といっても、御存知ない(汗)。
彼こそが名探偵・明智小五郎のモデルです。
生みの親の江戸川乱歩も彼に憧れて岩井の探偵会社に就職しようとした、
ぐらいです。結果は、落ちたんでしょね。
こういう逸話はわたしにとって、
山本権兵衛が相撲部屋に入ろうとしたくらいの
八代六郎が海軍兵学校に落ちたらやくざになるつもりだった
ぐらいの驚きでした。
それでも乱歩は岩井三郎に憧れて憧れて、
そして明智小五郎なるキャラクターを生みだした(涙)
岩井は
元警視庁の刑事で、日清戦争の頃は清国スパイの摘発を担当していた。
つまりスパイの捜査官です。
明治に二十八年に桜田門を退職して、
日本橋に「岩井三郎事務所」を設立すると
「シーメンス事件」「花王歯磨密造事件」「古河炭鉱詐欺事件」などを
解決させ一世を風靡したのだ。
当時の大スターだったんですね。
わたしが彼を知ったきっかけは伊達順之助(後の満州馬賊のスター)を
描いた作品で順之助が起こしたピストル殺人事件を
見事に正当防衛と立証した敏腕刑事としてです。
その後、調べていったら
その頃はとうに警視庁はやめていたようです。
日清戦争の頃は清国スパイというはそうでもなかった。
日露戦争では数件、あったのですが
それよりも、露探騒ぎのほうが大騒ぎで死人もでるほどです。
太平洋戦争では特高警察が無茶苦茶やります。
ゾルゲ事件とかありました。
朝日新聞と深くかかわっているんですよね。これはまたいつか紹介します。
一筋縄ではいかないのが近現代史。
近現代史とかけまして・・・整いました。(久々じゃん)
餅喰う爺とときます。そのこころは
早呑み込みは命取りです。
三郎っちでした。