あかんたれブルース

継続はチカラかな

なるほどザごもっとも



本日は引用文です。
明治45年にドイツ皇帝の特使として来日したルドルフ・オットー博士に
飯野吉三郎が「日本の精神文化の源流たる神道を語る」の段。
(一部手をくわえますが飯野のいう古神道がわかるかも)

・・・・・
神道バラモン教や仏教のように「現世厭離」の無目的ではなく、
現世を浄土にしようという積極的な目的を持っている。

最高神天照大御神で、平和思想の源となっている。
欧米人は神道多神教というが、最高神天照大御神が中心だから、
むしろ統一神教と称すべきものである。

唯一神教、二者選一の思考形式から生まれもので、
それでは真の世界平和は実現できない。
その例証は西洋の宗教戦争で明らかである。
現代においても、宗教戦争は人類の悲劇であって、
唯一神教徒の二者選一の思考形式から来る矛盾である。(中略)

生存競争とか適者生存というが、神道では敗者も生かす。
古事記にある、大国主命の国土献上のことでわかる。
大国主命を皇孫と同等に待遇することによって、出雲族は皆、皇室に服従した。

西洋なら敗者は禍根を残さぬためとして、亡ぼしてしまうであろう。

大国主命のことをただ神話と見るのは間違いで、
近くは韓国王族の待遇も、古事記の精神に依ったものである。
神道古典の精神は日本人の心の中に生きている。

西洋人はユダヤ人を今後どうするつもりか。

神話にあるからといって恨み続けるようなことがあるなら、
宗教は罪悪の根源である。
キリストは、人類の罪を背負って十字架にかかったというが、
何百万人のユダヤ人を、新たに罪人として、永遠に放置して、
イエス・キリストは何で沈黙しているのか。

そういうむごたらしいことは神道には一つもない。

反乱を起こした平将門さえ祀って、その威霊を国民の幸福のために活用しようとしている。

(以下略・三国干渉から日露戦争の話です)

・・・・・


なんか飯野の言っていることは頷けますね。
これまでこのブログで書いてきたことにも共通するし(汗)
また、これが明治45年の発言ってところですよね。
第二次大戦も太平洋戦争もイスラエル建国による中東紛争以前の話。
将門の件は菅原道真同様に祟りの怖れはあったとしても
日本が古来から100%根絶やしにするのではなく
積み重ねて吸収融合してきたことは明らかな事実です。
パンから饅頭と融合してアンパンが生まれたり
カレーやラーメンが浸透してきたことを考えるまでもなく。
漢字も外来語もカステラも天麩羅も豚カツからカツ丼も
神社でお宮参りして七五三、クリスマス、ハロウィン、お彼岸で墓参り。
結婚式はそれぞれ自由です。玉姫殿だろうが教会だろうが・・・

それこもれもベースとなる神道
他者を、敗者を、受け容れる平和的な思想があった。となるわけでしょう。

それが、世界平和という大きな目標のために
非常に有効なのだと
飯野吉三郎は説き、出口王仁三郎は考え、
堀川辰吉郎も理解した。というか争乱の時代を生きて痛感したのでしょう。

彼らをインチキ山師として封印無視するのは簡単だけれども
結果として合理主義とか科学的といったものがどういう結果になったか。
100年以上たっても民族、宗教、イデオロギーの抗争はいまだ続いている。
また巷の陰謀説は飛躍暴走して
結果として、人間を区分け細分化させデタラメにさせてしまう。
なんのための支配であり陰謀なのか?
出発点は同じなようでその行方は天と地ほどのギャップがあります。

日露戦争以後、それまでのコンプレックスから解放されて
一気に自信過剰になっていった参謀本部と官僚・政治家・企業家と国民。
たとえそれは一部でも国家国民を動かすにはじゅうぶんだった、わけです。

ひとつの時代の流れだったのでしょう。
その潮流のなかで堀川辰吉郎杉山茂丸後藤新平も、も、も・・・
非力であったとしか、いえない。

確かに、その歴史のなかで東西は衝突するけれども
同時に、融合もしている。
そう思わないかね、ハンチントン




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