あかんたれブルース

継続はチカラかな

沖のかもめに潮時訊けば

日本エシャレット連合(6)


先々週ぐらいの話だったかなあ
北海道の沿岸で鰯が大量に打ち上げられる
というニュースがありましたよね。
地元で50年以上の経験をもつ漁師も
こんなことは初めてだと困惑していた。

もしかして地震かなんかの予兆?

トドも出たしね。
数日後にインドネシアで大きな地震もありました。
関係あるのかしらん?

しかしその鰯の量がものすごくて
その処理が大変みたい。
鰯は魚へんに「弱い」ですからすぐ傷む。
それでも
なんかもったいなあと思うよね。

北海道といえば鰊ですよね。
数の子の親魚だ。
オセチの定番レギュラー
わたしもすし屋では必ずツマミで頼みます。
その昔北海道は鰊が大豊漁で
「ニシン御殿」なるものが立ち並び
北のサクセスストーリーだったそうです。
ま、数の子は珍味として尊ばれるわけですが
この鰊ってそう食べるかなあ、と。
昆布巻きには鰊だけどさ。
好きだけどそうそう食べる機会もなくなりました。
入っていないのも多いしね。
鰊蕎麦なんてあるけれど
そうポピュラーじゃないよなあ。
わたしは生まれてこのかた一回しか
注文したことがないもんね。

司馬遼太郎の『菜の花の沖』を読むと
この鰊が肥料に重宝されていたことを知る。
化学肥料がない時代
高窒素肥料として重要な役割を担っていたんだ。

それを思い出してさ
あの鰯もなんかそういうふうに利用できたらいいのに
きっと産業廃棄物扱いなんでしょうねえ。
なんかもったいない・・・
捨てるにしても産廃地とかじゃなくて
有意義な場所に埋葬してやれないものかと
思うわけだわさ。

手間隙かかって金かかるから駄目。
そういうシステムもないからアカン。
なんでしょうけれど、なんかねえ・・・

消費は美徳というスローガンがあった。
その呪文がまだ効いているようです。
別にケチとかセコイ了見でいってるんじゃなく
こうもっとうまく使えないものかなあと。

関西には始末の料理という民間思想があるそうな。
その素材をすみからすみまで利用する。
ケチな関西人のど根性というよりも
これってまぎれもない文化だよ。
なにより関西人は美食家だ。
舌が肥えてるもんね。
だから文化なのだ。
鯨だって日本人はスミからスミまで大事に
いただきましたものさ。

税金使うのならもっとそっち方面の
技術支援や産業育成、教育など
そういうシステム作りに活用してほしいものです。
夏の集中豪雨やら冬の豪雪などのニュースを
眺めるたびに
ああ、あの雨をあの雪を何か使えないものか
と臍を噛む。
おかげで
わたしのヘソは年中赤く腫れあがったままだ。