あかんたれブルース

継続はチカラかな

突然炎のごとく文太サイコー!



長生きはするもんだ
いや、するもんじゃない。

さて、どっちでしょう。

今日のわたしはだんぜん、するもんだに一票。
DVDの発売予定もないということで
もう観れないとあきらめていた一本を観れたのだ。
黒部の太陽』でも『資金源強奪』でもない。
菅原文太主演の『炎のごとく』(1982年)
本日NHKのBSでやっとりました!
一部二部2時間27分のノーカットで観れた。

公開の2年前、
NHK大河で『獅子の時代』っていうのがあって
文太が演じた会津藩平沼銑次は魅力的だった。
仁義なき戦いとは違った魅力だった。
それから三年後
わたしゃ浅草の場外馬券場の前をフラフラ
向かいの映画館で・・・
股旅姿の文太のポスター、紋次郎か?
いや会津小鉄だという。
それが加藤泰の『炎のごとく』だった。
「女をいじめる奴は嫌いじゃ」のコピーに
獅子の時代平沼銑次の臭いがした。
そのとき観てればよかったんだ。
それっきり観る機会がなくってねえ
ずうーっと後悔していました。
しかし長生きはするもんだ
突然『炎のごとく』を観れるだなんて。

良かったよ。期待通り文太の魅力炸裂。
仁義とトラック野郎と釜爺を足して2で割った?
割り切れんじゃないか。

特に第一部の中盤からは圧巻だ。
藤山寛美にきる三味線仁義には大爆笑。
若山富三郎と玉緒がいいですよ。
親友だという新撰組山崎烝岡八郎とか
しかしなんといっても文太がよい。
瞽女(盲人の女芸能者)のおりん(倍賞美津子)に
惚れられ惚れての波乱万丈の夫婦旅。
隠し湯の濡れ場はグッとくるぜ。
文太はこういう一途な突破者がよく似合う。
まさに健さんの陰に対して
文太の陽です。

この作品はヒットこそしなかったけれど
菅原文太の代表作といえうでしょう。幻の。
文太追悼の是非モノ決定版の一本です。
一周忌によいものを拝ませてもらいました。
ブラビー!文太最高!

「おりん、わいの賭けは負けやったんかなあ。
 いや、違う。わいは負けへんで。また賭けるで
 わいはやるで!」