あかんたれブルース

継続はチカラかな

「国家」ではなく、まず「自分自身」の品格からの出発、ファイト!

あたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた
女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている
ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年をとる
悔しさを握りしめすぎた こぶしの中 爪が突き刺さる

私、本当は目撃したんです 昨日電車の駅、階段で
ころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い
私、驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった
ただ怖くて逃げました 私の敵は 私です

ファイト!   闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト!   冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ

暗い水の流れに打たれながら 魚たちのぼってゆく
光ってるのは傷ついて はがれかけた鱗が揺れるから
いっそ水の流れに身を任せ 流れ落ちてしまえば楽なのにね
やせこけて そんなにやせこけて魚たちのぼってゆく

勝つか負けるかそれはわからない それでもとにかく闘いの
出場通知を抱きしめて あいつは海になりました

ファイト!   闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう
ファイト!   冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ

薄情もんが田舎の町にあと足で砂ばかけるって言われてさ
出てくならおまえの身内も住めんようにしちゃるって言われてさ
うっかり燃やしたことにしてやっぱり燃やせんかったこの切符
あんたに送るけん持っとってよ 滲んだ文字 東京ゆき

ファイト!   闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう
ファイト!   冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ

あたし男だったらよかったわ 力ずくで男の思うままに
ならずにすんだかもしれないだけ あたし男に生まれればよかったわ

ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく
諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく

ファイト!   闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう
ファイト!   冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ

ファイト!   闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう
ファイト!   冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ

ファイト!


 中島みゆきの「ファイト!」です。
 『国家の品格』について5回に渡って語ってきましたが、どう締めようかと考え考え。
 結局、この歌のこの歌詞で締めることにします。
 CMにも使われていたので知っているひとも多いかと思います。
 当ブログには「みゆき嬢へのララバイ」というコーナーがありまして
 その中期の核に位置する課題曲として温存していたのですが、ここで使います。

 制作年月日をみると1983年とあります。すでに23年前も経っているのですね。
 みゆき嬢はDJという活動の中で自分以外の人達のこの世の「現実」を知ったようです。
 過去も現在もいつの時代も色々と現実的な問題はあります。
 彼女はそれをメッセージに託しました。
 「ファイト!」

 偉い女だなあ と、 しみじみと関心するところです。

 最初に「国家の品格」というタイトルが上手いと書き込んでしまいました。
 どうも間違いのようです。現時点では「国家」は他人事のようです。
 御都合主義は読者自身だったわけです。お手軽だったのでベストセラーになりました。
 「品格」云々は自分自身から取り戻すことが先決のようです。

 日本が危機的状態であることを多くの日本人が知っています。
 それでも、変わらない、変わることができないのなら
 私はもっともっと危機的状態が加速すればいいと思います。それも、もっと早く。
 ここで時間稼ぎをしてしまうと取り返しのつかないことになりそうです。
 一人じゃないぞ、仲間は2400万人!爺婆と子供を引いても1200万人

 時代とは人間がつくるものです。
 しかし、一方で
 「時代が人間をつくるのだ」
 これが私の持論です。