馬式「不都合な真実」(12)
細胞と宇宙、ミクロとマクロ、国家と個人。
すべてがつながっていると私は思う。
以前、日本を苛む「大いなる鬱」の話をしましたよね。
いまを遡ること一〇〇年前、大英帝国は「大いなる鬱」の状態にありました。
グレート・ディプレション(Great Depression)は
「大恐慌」という意味の他に「大いなる鬱」と訳します。
産業革命を経て、世界の盟主たるイギリスは、
新興国ドイツに追い上げられて地盤沈下に陥っていたと言われます。
この鬱の期間、おおよそ二〇年。
十九世紀末から二〇世紀初頭の大英帝国を苛んだ状態がそれです。
やがて、この状態は一九七〇年代から一九八〇年代の米国にあって大恐慌を招いたとされます。
ベトナム戦争から双子の赤字を抱えた大国の疲弊。
この大いなる鬱が現在の日本にある。
中国後漢時代ですから「三国志」時代の前期あたりです。
荀悦という政治家は引退した後に、著書『申鑒』に国が滅びる四つの患を挙げました。
それを「偽」「私」「放」「奢」といい、この4つがそろえば必ず国は亡ぶと言います。
ホントは1個でも危ない。(連動してますからね)
「偽」とは、偽りであり、「人為」は人が成す偽りの行為を指している。
「私」とは、個人主義であり、その都合によって法さえも壊してしまう。
「放」とは、無軌道であり、人間のあるべき道を無視する行為を指します。
「奢」とは、奢りであり、享楽や欲望を優先させる意味も付随するでしょう。
国もそうですが、
私たちの周囲や私たち自身にこの四患は蔓延しているのではないですか。
その不都合な真実を偽り、放任しては、奢り、私に歪めて先送りしているのが現実なのです。
これでは地球も国家も社会も組織も家族も、私たち自身も亡んでしまう。
これが危機であり、今現在の土壇場なのではないでしょうか。ね
ビジュアルは
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から借りました。
言い訳ばっかりして逃げ回っているとケンシロウに宣告されますよ。