いい人たちの失敗
わたしたちは「いい人」でいたいと願っています。
それを「幸せになる法則」として疑わない人たちは実に多い。
ここでいう「いい人」とは、あなたが考える「いい人」とは違うかもしれません。
わたしたちのイメージする「いい人」のモデルはドラマや小説やコミックなど
様々なメディアに登場するのでお手本にする素材として事欠かない。
ヒーローやヒロインのように生きることは正しい生き方。
それが幸せになる手っ取り早い道。
模倣という手段は少年期から青年期にかけてとても重要な手段です。
けれども、充分に実践して自分に身につけるのは時間と失敗の学習効果が必要。
わたしたちは合理的で性急ですから
より効率的に「いい人」になろうとしてしまう。
「いい人」はとても心が豊かですべてを受け入れる度量が備わっています。
だから、決して相手を拒んだりしません。
そして、気配り上手。常に相手のことを気にかけているもです。
ときには過剰なまでに神経を使います。けれども、
わたしたちの神経には限界があって全方向180度に警戒態勢を敷けない。
このために、この「いい人」は
時々とんでもない無神経な発言をすることがあります。
それに本人が気づくことは決してありません。
ペロッとした顔で微笑みさえも浮かべて、その言葉は発せられる。
「いい人」になることを急がないで、闇雲に神経を張り巡らさないで
冷静になって言葉を選べば、決して失敗することなどありません。
ここでいう「いい人」はあなたが考える人でしたか?
コミュニケーションの力(3)ヒアリング