危険な話
幸子(妹)から電話があった。
「ねえ、放射能、恐くないの」
「そういう年頃じゃないんだ」
「ふん。カッコつけちゃって」
「放射能ばっかりに気を取られているんじゃないか?」
「そんなことないよ。
この間、和江さんからこんな大きなグレープフルーツを頂いたの」
「あのセレブなお客さんかい」
「ダンボールに入ってね、一個バレーボールぐらいの大きさ!」
「それ、ボンタンとかザボンじゃないの?」
「うん、そんぐらい大きい見たことないグレープフルーツ。
カリフォルニア産なんだって、船便で届いた
きっと遺伝子操作とか農薬とか防ばい剤がたっぷりなのよ!」
「で、食べなかったの?」
「のつもりだったんだけど、みんなが美味い美味いって」
「食べたんだ」
「ひとくちね。も、そしたらね旨い旨い
うんまがああああああ!(鹿児島弁で美味しいの意)」
「食べたんだ」
「食べたよ! 一口食べたらとまらない。
一個まるごと食べちゃったよ。
わたしも生まれてこのかたあんなに美味しい
グレープフルーツって食べたことないもん!」
「幸せだね」
「幸せだあ」
♪ SACHIKO 思い通りに
♪ SACHIKO 生きてごらん
♪ それが危ないパセリでもいい(パセリ食うのか・・・)
♪ 笑い方も忘れた時は
♪ 思い出すまで蕎麦でも食えよ
(ばんばひろふみ「SACHIKO」より)
http://www.youtube.com/watch?v=Shi2J-TTAoI