あかんたれブルース

継続はチカラかな

そこで揉めるな

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右翼と左翼
こういった区分けで批判しあっています。
なかには宮崎駿も左翼だと指摘するものもいる。
左翼ねえ・・・
しかし、右翼左翼ってなんだろう?
上の図版は明治からの右翼の発祥からの流れを大まかに表したものだ。

日本の右翼(?)の源流というか元祖というか老舗を
玄洋社(福岡)としても過言ではありません。
玄洋社藩閥政治打倒と自由民権運動から誕生しました。
メンバーは福岡黒田藩の勤皇派の残党、遺児からなります。
わたしは玄洋社を右翼とすることにも疑問をもつものです。

長崎事件という清国水兵の乱暴騒ぎを契機に
玄洋社は国権主義に変わりました。ここから右翼とされるのでしょうが
国権主義とはいいながら明治政府の要人は非常に恐がっていた。
すくなくとも権力者の「手先」じゃない。

また玄洋社は大アジア主義として
アジア諸国の植民地からの独立を応援していました。
孫文辛亥革命もそうですが、フィリピン、インドなどとかです。
しかし、玄洋社を右翼とするので大アジア主義=右翼主義と
捉えられてしまう。これは変です。

五・一五事件で殺害された犬養毅玄洋社頭山満と歩調をあわせ
辛亥革命や中国の近代化を応援していた。
なのに軍部の強硬派、右翼といわれる側から標的にされて殺された。
これは右翼同士の内ゲバと考えるか?
犬養毅は右翼だったのか?

もうひとつ、その軍部と右翼に攻撃されていた
朝日新聞を大正後期から守っていたのが
玄洋社と姉妹団体黒竜会です。

右翼の攻撃に右翼とされる玄洋社黒竜会が盾になる。
しかも一大敵国とされる朝日新聞をですよ。
変だとおもいませんか?

図のかなに小さくてわかりずらいですが
老壮会大正7年設立)があります。
この団体は右翼と左翼が一同に会したものです。

さて、ここから猶存社が誕生し大川周明北一輝の名が登場します。
大正から敗戦までの日本右翼の両巨頭だ。カリスマです。
この北が著した『日本改造法案大綱』の内容は
企業や皇室の資産の上限を定め、
国民一人一人の資産を一定額保障しようとするものだ。
社会主義じゃないか。

よく右翼と左翼は根本は一緒だというのはこういうところからもいえる。

つまり、右翼の敵は左翼じゃない。
左翼の敵も右翼じゃない。
右翼、左翼が敵視していたのは「大企業」「資本家」とその手先。
これが大正から昭和の日本の禍根だった、と。
こういった改革案は「昭和研究会」からも出されていました。
こちらは左翼のレッテルを貼られている。

昭和研究会は近衛文麿シンクタンク、ブレーン集団だ。
そのメンバーの多くに朝日新聞の記者が参加していた。
近衛を左翼とするのには違和感があるか?
でも朝日新聞記者がかかわっていたなら左翼で納得するのか?
しかし、朝日を擁護していたのが玄洋社というのはどうだ。
その朝日だって満州事変から終戦までは
軍国主義をバックアップ報道していたわけです。

混乱しませんか? するでしょう。

この混乱と矛盾の原因は最初のボタンの掛け違い
「右翼左翼」の捉え方の誤りにある。
誤った情報、イメージ、固定観念にあります。
だから、ネットで右翼意識で左翼意識の人たちを攻撃する
またその逆の場合も、それは不毛でくだらない。
喧嘩しちゃだめよ。

本当の敵、たとえていえば国賊は資本家、大企業のモラルハザードだ。
私益に奔走する弊害はいまから100年前に日本の大問題として
あったわけです。

今回の原発問題でも
多くの右翼、左翼が原発には反対してるじゃないですか。
誰が抵抗してるのか?
有識者とか良識派を自負するひとたちだ。

わたしは右翼を擁護しようとか
左翼を信奉しようとか
右翼左翼になれとかいってるんじゃない。
企業攻撃しろとかテロやれとかいってるんじゃない。

しっかりしようぜ。
といいたい。

右翼だ左翼だで、喧嘩するな!といいたい。
相手の話にも耳を傾ければ、納得できる部分もあれば
反省すべきところもあるし、学ぶところもありだうろし
共通点もあるだろうし
協力しあえる点もあるとおもいます。