あかんたれブルース

継続はチカラかな

坊主の効用

(3)


で、その結果はどうなったか
息子が帰宅したのは午後七時過ぎ
「どうだった?」のわたしの問いに

大失敗だったよ。と漏らす息子。
聞けばみんなそんなに気にしなくて
笑われてしまったそうです。
そんなに気にしなくていいのにと。

それを聞いて一安心、よかったよかった
わたしの反応に息子は狐につままれたようでしたが
なんとなく照れ笑いもあって本人もそれで
よかったんだと納得したみたい。
顧問の先生も驚いて
「お前、昨日の負けの責任から坊主にしたのか?」
「いえ、それもありますが、本日の朝練に
 寝坊して責任を感じたからです」
と答えたら、笑っていたとか。

よかったよかった。

坊主にすることがどうのこうのじゃない。
あの場合、時間的にそれしか
選択肢というか方法がなかっただけの話

わたしが息子に伝えたかったことは
リスクを取らない奴はダメ。
自腹を切らないものはだめなのだ。
損切りできない人間は大損をコキます。

謝ってすめば警察はいらない。
話せばわかるなんてことは展開次第で
それだったら犬養毅は射殺されない。
一瞬の「間」なのだ。
そういう場合は、
間髪をいれずに自己表現というのが
問われる。

わたしたち現代人は常に理屈や理論で
解決させようとしがちだ。
対する人間は感情に支配されている。
どんなに正当な理屈や正論も通じない
むしろそれが故に誤解や不信をもたれる場合が多い。
一度もたれたら厄介なことになる。

それと、愚直というものを馬鹿にする。
かっこ悪いと考えて嫌がる。
そういうことにカッコつけててはいけない。
また、社会で成功する人たちに共通して
いえることは「可愛らしさ」「チャーム」であり
それは愚直と同種のものです。

恋愛などもそれと同じだと思う。

カッコつけて腰が引けてたら
なにも始まらない。
クールなんて屁みたいもので
メンソールの屁だ。ペパーミントの屁。
湿布くさいものでしかない。
そんなものから
誠意や誠実なんて生まれません。
信じてなんかもらえないのだ。

信頼関係信頼関係っていうけれど
そういう本人がそういう姿勢がなければ
なんの信頼関係も生まれない、と思う。
そういったことを
わたしたちの先輩たちは教えてくれたものです。

泣けば、涙をみせれば
誠意が伝わるなんて言語道断。
そういう間違った考え方、選択だけは
息子にさせたくなかった。
その意味で今回の件は当日前日の失点を
挽回しておつりがくるほどの出来でした。
これが出来るかどうかは大きい。
彼には是非身につけてほしいと思う。
AKBとは違う話ですからね(汗)

今度ゆっくりと
そのへんのところを語って
聞かせようと思います。