嘘と思い込みとプロセス
日本の学生の学力低下が
問題になっています。
嘘です。
昔の人
今の大人達
「私たちの頃はもっと!」というけれど
昔も今も
全体レベルはそうかわらない。
それは単なる思い込み。
江戸時代からいう
「最近の若い連中は」のアレ、アレです。
古いテストを倉庫から引っ張り出して
調査してみたら・・・なんだアホじゃん。
だったそうな(汗)
いいかげんなものだよねえ。
「でも分数の計算ができない大学生が・・・」
それは大学の数が増えて
みんな大学にいくようになったから。
それだけのこと。
問題はその査定の仕方
国際学力調査(PISA・TIMSS)の結果が
悪かったのが発端ですが
その原因は「読解力」です。
これは文科省の教育指導要領の改訂で
改善され次の発表ではかなり
アップしてるという。
そんだけのことで変わるそんな調査。
決して授業数を増やしたからじゃない。
ま、だからといって今の小中高大学生の
学力がよいわけではない。
なにをもって良い悪い高い低いとするか。
この「読解力」の低下というのも
額面通り取ると国語のリーディング
みたいに受け取られてしまうのですが
情報収拾と分析力と伝達・表現力の3つに
あるのだそうです。
読解力とは
インプット、プロセッシング、アウトプット
なんだな。
インプットは情報・知識の吸収
アウトプットはその発信
ここまではわかると思います。
ちょっと進んだ教育手法であれば
このインとアウトのバランスが大事なんだと
主張し実践されている。
日本の場合はイン>アウトで
どうしても知識吸収に比重が置かれていた。
さらにいうとこのインとアウトの間に
プロセスが存在する。
分析とか自分なりの考察ですね。
ところがさ、ペーパー試験だと時間制限が
あるから即答(スピード)が要求される。
これは調査手法(ルール)だから
ある意味仕方がないんだけれど
テスト以前に学習するなかで
インとアウトの間をつなぐプロセスがないと
記憶がバラバラになって点在してるから
すぐに忘れてしまう。また、的外れとか
応用が利かない。
意味をなさない単独の記憶だけが支配していく。
そんななかで、即答しようとするから
ある種のパニックを起こすんでしょうね。
さらに、この記事を書きながら
このプロセスを手順とか時間と考えみて
時間とかタイミングも重要なんだなと
別のことを考えました。
インプットからアウトプットするのに
たとえそれが正解であったとしても
タイミングが悪いと正解にならない。
これが猪瀬発言や橋下発言の禍のもとだった。
つまりこの元作家も元弁護士も
読解力が足らなかったとなるのでしょう。
石原さんのように力攻めで通す人も多い。
因果の先の先をよく考えないで
即答・実行=優秀という
思い込みがあるんでしょう。
グズグズしてないから悪いことではないけれど
でも結果ねえ、どんなに正論でも
半歩物事を進めるんじゃなくて
二歩も三歩も交代させることになって
それを受けて側のせいにしても始まらない。
読解力の低下はいまに始まったことじゃない。
少なくとも、石原さんが昭和七年生まれですから
その頃も読解力は低かったともいえる。
お父さんお母さん
我が子にガミガミいうまえに
胸に手をあてて自分のことを思い返して
みましょう。読解力あるかあ?