あかんたれブルース

継続はチカラかな

素敵な娘とその母の真心が切ない



日曜日の晩飯後に大河ドラマを観ていたら
カミサンのケータイにメールが届いた。
送り主は剣道部のマージャー兼部長の小夏ちゃん
のママさんからだった。
内容はKちゃんが部活をやめたことに
小夏ちゃんがえらく悲しんでいること。
できればみんなと一緒に引退してほしいと
願っていること。
だからもう一度剣道部にもどってきてほしいと。
誠実な真心のこもったメッセージだった。

小夏ちゃんは学園ドラマに登場するような
優しくて正義感の強い可愛らしい娘さんだ。
そういう子を育てた母親のメッセージに
カミサンもわたしもため息がでました。

おかげで大河ドラマが頭に入らない(汗)

ねえ、どう返信したらいい?

返信は俺が考えるよと
パソコンに向かって1時間半ぐらい
格闘しましたかねえ
その誠実さを裏切らないように
断りの文章を考え考え綴った。

それをもとにカミサンがケータイメール用に
2本にわけて送信しました。


小夏ちゃんママへ

 温かい心のこもったメール本当に有難う御座います。そのメールは旦那も息子も読みました。もとより小夏ちゃんがひた向きに一途に剣道部のことを、三年生のことを、そしてKのことを大事に思ってくれていたこと私たち家族はよく知っています。その真心にこたえることができないことを心苦しく感じてもいます。どうかご理解ください。
 今回の件について剣道部内部の問題ではないと旦那は言っています。そしてK自身が顧問教師に愛想をつかしているようです。実際に今年の三月四月はKも精神的にも肉体的にも大変な状況でした。ああいう性格なので見逃すところでしたが、今はそのサインを察することができて本当によかったと胸を撫で下ろしているところです。
 東京都もM(問題)教師の存在に頭を抱えているそうです。ただ組合や学校の公務員体質もあってなかなか難しい問題のようです。
 教師の体罰パワハラなどと指導の線引きはとても難しいようですが、その言動に耳を疑った旦那はKに顧問先生との会話を録音するように指示しました。その内容は想像を絶する下劣で狡猾で常識を逸脱するものでした。子供たちはみな泣いていました。
 今回の件をKの個人的な感情や不服と問題をすりかえられていますが、そうでなかったことは小夏ちゃんや小夏ちゃんママもよく御存知だと思います。
 今の三年生が引退して代替わりしてもこの問題は引き継がれていく負の連鎖だと旦那は言っています。それはKの代行を務めた染谷君が追い込まれたように。
 また学校側もその点はうすうす感ずいているようでした。
 これは剣道部だけの問題ではなく、公立高校としての都立○○高等学校の問題であるとして、旦那は事実関係と照らし合わせて学校側に質問状を提出するようです。その回答次第によっては都教育委員会にも録音記録と一緒に提出して調査を求めるようです。その時期とかは私はわかりません。
 Kがいちはやく引退(実質的な退部)宣言をしてから一転して顧問先生は懐柔策をとりました。そこには小夏ちゃんの名を出して憤慨してるなどと揺さぶりをかけてもいたそうです。でもそういう嘘にKはもう耳を傾けない。今回のことで息子の意外な成長を知り、親としては嬉しいようなちょっと寂しい気もしました。知らず知らずに大人になっていたんですね。無論そこには小夏ちゃんへの信頼関係があったことはいうまでもありません。
 社会に出ればそういった理不尽は当然という人もいるでしょう。けれども、そういったことを高等教育で学ぶ必要はなく、また社会や人間というものをそういうふうに割り切ってほしくなかった。良い意味でも悪い意味でも色々な人がいるわけですからね。
 Kにとって私たち家族にとっても今回のことは厄介な問題でしたが、それを家族で受け止めて解決できたことは子育ての最終段階として大きな成果になったと思っています。
 そういうわけで、Kが公式のカタチで剣道部にもどることはありません。ただしプライベートなカタチであるならばどうか今後ともKと付き合ってやってください。染谷君ともども。
 小夏ちゃんの気持ち、小夏ちゃんママの気持ちは痛いほどわかり切なく思っています。それはKも旦那も同じです。
 心のこもったメール、本当に有難うございました。心から感謝しています。


その晩の夜中の二時に
了承の返信メールが届いていたそうです。
心が痛みましたが
こういう母娘がいてくれることは
なんというか救いですねえ。

できればKちゃんと小夏ちゃんが
くっついてくれればいいのになあと
なんぞと思うアホな父であった(汗)