あかんたれブルース

継続はチカラかな

倫理の変遷

愛のインフレ

日本人の愛と死と性と生(カド番) 「ねえ、愛している?」 今、それを問われると、たじろいでしまう。 「ああ・・」 気のない返事が漏れるだけ。 莉子は噛む。そうやって確認するんだ。 少しずつ力を入れて俺を噛む。どこまで俺が我慢するか確認する。 そう…

同情するなら愛をくれ

日本人の愛と死と性と生(番狂わせ) 「あなた今までどんなセックスをしてきたの!」 ええっ、そ、そそそそそそそそそん、なあ〜 3番目の「そ」で莉子は部屋を出ていった。 俺は追いかけなかった。身動きとれなかった。固まっていたのさ それを言われてもな…

愛で殺して

日本人の愛と死と性と生(番外) 「ねえ、愛している?」 そう問われると、たじろいでしまう。 「愛していないの?」 「いや、そういうわけじゃない」 「じゃあ、愛しているって言ってよ」 わたしはその言葉を使えなかった・・・ 愛というものに懐疑的だった…

緊張からリラックスの時代へ

日本人の愛と死と性と生(7) 前の記事の続き 人間の歴史が繰り返しているように感じるのは錯覚で 螺旋を描いて進化している。 そこに時間が存在します。 すべてはプロセスであり、その過程のなかに現在と私たちは生きている。 19世紀から20世紀にかけて 私…

村人の言い分

日本人の愛と死と性と生(6) このブログでも過去に散々語り尽くしてきた愛のテーマ。 そこでいったんは結論も出したのですが、最近 ある疑問が湧いてきました。天然かけ流し 愛は民度と関係するのではないか? これは暴論なのだ。 今回の蒸し返し戦争、虐殺…

セット「愛」のクーポン

日本人の愛と死と性と生(5) 昔、桂子という女が 「馬太郎さん、愛がなくてもセックスはできるんですよ」 と言った。 不肖、馬太郎。そのときうまくこたえられなかった。 彼女は永遠の愛を求めている。 そのくせ、自虐的であり、懐疑的だった。 いまなら言…

祖母のセックス観

日本人の愛と死と性と生(4) あれはたしかわたしが中学2年だったと思います。 土曜日の半ドンから下校して昼飯食べて終わって寝ころんで NHKの大河ドラマの再放送を観ていました。 リビングには母と妹と近所に住む祖母が遊びに来ていて みんなで『新平家物…

ニッポンのセックス

日本人の愛と死と性と生(3) アジアの開放か、それとも侵略か どちらにしても日本は大きな失敗を犯しました。 戦争と虐殺行為。そこにはレイプ・暴行、略奪がセットです。 これは20世紀初頭まで国際法(?)として認められていた正当な「権利」。 日本は植…

愛とセックスの戒律

日本人の愛と死と性と生(2) 日本人の性愛についての倫理観、価値観について それは明治に入って大きく変わりました。 理由は文明開化である。 一夫一婦制が制定され、戸籍制度が施行されました。 それによって日本の人口が倍になったそうです(汗)。 日本…

死の誘惑

日本人の愛と死と性と生(1) 日本人は戦後大きく変容しました。 自由を得たようで、ある意味でそれを履き違え、 またその自由に翻弄させられ疲弊と閉塞を余儀なくされている。 GHQに巻かれたネジが壊れてひとり歩きをしている。暴走? 彼らも苦笑している。…