あかんたれブルース

継続はチカラかな

#絵本、児童文学

天津の桃栗三年柿フライでどうよ

分福もののけ漫遊記(26) 桃源、桃源郷とはどこにあるのか。 伝説ではよく聞くが誰もいったことはない。 また行けたとしても帰ってきたものはいない。 どこにあるのか誰も知らない。 徐福はそこへ行けという。 「どうやって」 そこは天竺の途中の行く手を阻…

煩悩天使の降臨

分福もののけ漫遊記(25) 杜子坊は分福を探した。 月を怖れる皮蛋の手を引いて。 「おーい分福どこにいるんだ~い」 「ブンタ~ン、おやつやで~え」 返事はありません。どこにもいない。 と、遠くから権耳の声がする。 「プポープポー」とそれは遠吠えのよ…

生と死をみつめて

分福もののけ漫遊記(24) その日は九月の十三夜 食事を終えてお月見をしました。 満天の星空にくっきりとした満月。 皮蛋は円形恐怖症なのでフテ寝しています。 河童は丸いものを怖がるって知ってました? それで円形脱毛症なんですね。 中年の男性でカッパ…

胡瓜で魔性を釣る

分福もののけ漫遊記(23) 翌日、杜子坊たちは朝餉をすませると 昼食の食材をもとめて近くの河に向かった。 釣り糸を垂らしながら 杜子坊は昨夜の徐福の言葉を思い返し考えていた。 「こら、釣り糸に針がついてないやないの」 「ポッ、パイポーポー」(よっ…

ホームレス仙人徐福の福音

分福もののけ漫遊記(22) 一通り話を聞いた徐福は意外なことを言った。 確かに分福には呪いがかかっている。 その数、54。正確にいえば108の呪い 煩悩ともいう。 先回現れた過剰将軍モットモットは そのなかのひとつで、人間の煩悩のなかの 「過剰」を司る…

飛んでイーストブルーアイランド

分福もののけ漫遊記(21) 「お師匠さんに会いに行こう」 そういって杜子坊は立ち上がった。 「どうしたでござる急に」 「このままじゃ埒があかない。 お師匠さんのところに相談に行こう」 「どこにおるのん?」 「斉の国の青島」 「ピンパオ?」 「相談って…

Cause I love you

分福もののけ漫遊記(20) 中国雑技団「南京大サーカス」は 上海興行の出発前夜に 『分福さよならリサイタル』を行った。 これではずみをつけて上海に乗り込む また、これがタレンティッドガール分福の 試金石でもあった。 もう綱渡りの曲芸の余興ではない。…

時をかける狸の家出

分福もののけ漫遊記(19) 「これからどうするでござるか・・・」 「どうしよう」 「和氏の璧の効果もなかったしねえ」 「アタシがいけないのかしらん?」 「確かに、よくはない」 「お腹すいた~あ」 「またかよ」 「パピピププペピパパ」 「えっ!」 「な…

都バスノンストップばぶる大戦

分福もののけ漫遊記(18) 前回(第8話から17話)までの話 鄭和に偽薬(プラセボ)の計を授けた杜子坊は 帰りがけに権耳という若者を託される。 この男、鄭和の西洋下りの航海に参加した豪の者。 青龍刀厳児といえばちょっと名の通った 「あっ権耳だよ権耳だ…

ヒミツのあっここですか

分福もののけ漫遊記(7) 翌日、和氏の璧を抱えて杜子坊は再び鄭和を 訪ねました。 「はやいねえ、でどうだった?」 「それがそのおお」 「なんだ偽物だったのか」 「いや多分本物だと思うんですが」 「呪いが解けなかったのかい」 「まあそういうわけで・・…

マッチョでイケメン鄭和の融通

分福もののけ漫遊記(6) お土産屋の主人から 鄭和の屋敷の場所を教えてもらって 分福と一緒に杜子坊は向かった。 政府高官だという鄭和の南京仮住まいは それでも絢爛豪華なものでした。 門番に案内を申し込むとすんなり通された。 そして広い邸宅の応接室…

エンゲル係数の呪い

分福もののけ漫遊記(5) 「パートの面接合格したで」 お金のない甲斐性なしの杜子坊にかわって 分福が働くことになりました。 「どこで働くの?」 「中国雑技団「南京大サーカス」」 「見世物小屋じゃないか」 「歌って踊るんやでアーティストや」 「どうせ…

恋の呪文はいもたこなんきん

分福もののけ漫遊記(4) 長江の流れにそってやってきました。 「ここはどこ?」 「さあ・・・」 「さあって、楚の新城に行くんやろ」 「そういわれても地図もないし」 「いい加減なやっちゃな」 「旧日本海軍は重慶爆撃のとき地図なくて 雑誌の付録使ってた…

完璧の効果と効用

分福もののけ漫遊記(3) 中国は広大な大地のなかにある。 それは各邑々の点で構成されたものです。 日本のように面ではなく点で結ばれるだなのだ。 だから、洛陽であっても城外に一歩踏み出せば そこは荒涼とした荒地がひろがっている。 杜子坊は足元の土く…

落第仙人と呪いの多重債務者

分福もののけ漫遊記(2) それから夜ごと杜子坊のもとに あの狸がやってくるようになりました。 この狸、名を分福と申します。 大変な大めし喰らいで スイッチが入ると尋常ではない。 要するに杜子坊のところに タダ飯を食いにきてるようなものです。 分福は…

分福もののけ漫遊記

唐の都洛陽の西の門の下でたたずむ 一人の男がありました。 名を杜子坊といつて、世俗に愛想を尽かし 仙人になろうと泰山で修行したのですが 自分の体質が仙人には向かないと悟り、 山をおりてしまったのです。 といって、なにをどうするしたいわけでもなく …

♪僕らは本当に生きてるの?

For Beautiful Human Life (6) ♪ぼくらはみんな生きてる アンパンマンで御馴染みの やなせたかしさんが死去されましたねえ。 一度だけ、20年ぐらい前に一度だけ 仕事したことがある。 変な話ですが、原画みて「上手いなあ」と感心した。 色使いが素敵なの…

生傷だらけのウマのホネーナ

チェブラーシカと一緒に(2) みかん箱に入っていた正体不明の チェブラーシカには 「ばったり倒れ屋さん」とか 「ドスンと落ちる」という意味があるんだ。 http://www.youtube.com/watch?v=SWeZtQO-XBk http://www.youtube.com/watch?v=mOZpUDMj9t8 なんの…

アトムの子供

馬太郎ブログは近現代史のブログです。 昨今の歴史認識の論争のなかで、忸怩たる思いにかられる。 細かいことを書くのは控えますが このかみ合わせの悪さに 「生死観」と「性愛観」が横たわっている。 この間、三人会議を開催前に 寅さんとつ〜たんとルイち…